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早くも発売に! 超高画質にこだわった新世代の単焦点レンズ「HD PENTAX-D FA★85mmF1.4ED SDM AW」

リコーとリコーイメージングは、Kマウントデジタル一眼レフカメラ用の大口径中望遠レンズ「HD PENTAX-D FA★85mmF1.4ED SDM AW」を2020年6月26日に発売する。3月に開発が発表され、5月に公開された動画「CP+2020 まぼろしの参考展示PENTAX製品」では、順調な開発状況が報告されていた。発売予定は、2020年の後半がアナウンスされていた。価格は280,000円 (税別) で、レンズフード、ケースが付属する。

HD PENTAX-D FA★85mmF1.4ED SDM AW
▲フード装着時

 

「HD PENTAX-D FA★85mmF1.4ED SDM AW」は、新世代★ (スター) レンズシリーズの単焦点第2弾となるレンズ。今後、カメラがさらなる進化を遂げることを想定し、社内規格を大幅に見直して、納得のいく光学性能を発揮できるレンズとなるよう開発が進められた、最高画質を追求したレンズだ。マニュアルフォーカス時にピントリングが回しやすい、ホールド性能に優れた外観デザインを採用しており、動画モードでの滑らかで高精度な露出制御が可能な電磁絞り機構を搭載する (対応機種はPENTAX K-1 Mark II、K-1、K-3 II、K-3、KP、K-70、K-50、K-S2、K-S1)。

HD PENTAX-D FA★85mmF1.4ED SDM AW

■解像力とボケ味を両立させた立体感のある描写

「HD PENTAX-D FA★85mmF1.4ED SDM AW」は、特に解像力の大幅な向上を実現した新世代のスターレンズ。諸収差を極限まで補正し、画面中心から周辺までシャープでクリアな高い描写力を実現する。ボケ味の美しさや近距離での描写性能も高めたことで、絞り開放から高い解像性能が得られ、立体感のある描写を楽しめるレンズとなっている。

開放F値が1.4と極めて明るいことから、ポートレート撮影、室内での手持ち撮影、風景撮影などで、背景のボケ味を生かした写真表現が可能だ。最短撮影距離は0.85m、最大撮影倍率は0.12倍で、絞り羽根は9枚の円形絞りを採用する。

■光学設計

レンズ構成は10群12枚で、3枚の高性能スーパーEDガラスを光学系に採用することで、色収差を効果的に低減。さらに、ガラスモールド非球面レンズを1枚採用し、球面収差やコマ収差、像面湾曲も良好に補正する。

絞り開放時においても画面の中心から周辺部まで、クリアでコントラストの高い描写性能を実現している。歪曲収差は、被写体までの距離約4mでほぼ0%に補正されており、無限遠から最短撮影距離にいたるまで、全域で歪みの少ない、すっきりとした描写となっている。

また、高性能マルチコーティング (HDコーティング) の採用により、ゴーストやフレアの発生も効果的に抑えられている。レンズ前面には、汚れに強いSP (Super Protect=スーパープロテクト) コーティングが施されている。

HD PENTAX-D FA★85mmF1.4ED SDM AW

■新開発の超音波モーターSDM

新たに専用のリング型超音波モーターを採用したSDM (超音波モーター) を搭載する。これにより「HD PENTAX-D FA★50mmF1.4 SDM AW」の約1.3倍の高トルクが得られ、高速で滑らかなオートフォーカスを実現する。

■防塵・防滴構造

レンズの8か所にシーリングが施されており、内部に水滴やホコリなどが入りにくい防塵・防滴構造のAW (All Weather=オールウェザー) タイプとなっている。防塵・防滴構造を採用するカメラボディと組み合わせることで、雨天や霧の中、水しぶきのかかる場所などでの耐久性、信頼性の向上を実現した。

HD PENTAX-D FA★85mmF1.4ED SDM AW 主な仕様

マウント ペンタックスKマウント (KAF4)
焦点距離 85mm (35mm判換算 130mm相当 / ペンタックスAPS-Cサイズ一眼レフカメラ装着時)
開放絞り F1.4
最小絞り F16
レンズ構成 10群12枚
画角 (対角) 28.5°(ペンタックスAPS-Cサイズ一眼レフカメラ装着時 19°)
絞り羽根枚数 9枚 (円形絞り)
最短撮影距離 0.85m
最大撮影倍率 0.12倍
フィルター径 φ82mm
サイズ (最大径×長さ) 約φ95×123.5mm
質量 約1255g (フード装着時 約1355g)
付属品 レンズフード PH-RBG82、レンズキャップ O-LC82、レンズケース S130-160

 

 

〈文〉柴田 誠