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カメラグランプリ2020受賞製品の開発秘話とは? オンライン贈呈式の動画公開

カメラ記者クラブは、新型コロナウイルス感染拡大防止のために中止となった「カメラグランプリ2020」の贈呈式を「オンライン贈呈式」のかたちでまとめ、2020年7月1日にカメラ記者クラブのWEBサイトで一般公開した。カメラグランプリの選考理由や各受賞メーカーの担当者による喜びのコメント、TIPA会員からのビデオレターなど、贈呈式で語られる内容をオンラインで見ることができる。

カメラグランプリ2020受賞製品

 

「カメラグランプリ2020」の結果は、2020年5月に発表された。贈呈式は、「写真の日」にあたる6月1日に開催されるのが恒例となっている。「カメラグランプリ2020」の概要と各賞の選考理由はこちら。
https://getnavi.jp/capa/news/336128/

 

 

カメラグランプリ2020 大賞 / あなたが選ぶベストカメラ賞「ソニー α7R IV」

カメラグランプリの大賞、あなたが選ぶベストカメラ賞をダブル受賞した「ソニー α7R IV」は、α7シリーズの第4世代となる機種。ソニーイメージングプロダクツ&ソリューション株式会社 カメラ第1事業部の田中健二事業部長が受賞の喜びを語った。

次世代機がもうすぐ登場!? サプライズ発表も

「α7R IV」は、ソニーが持てる技術を惜しみなく注ぎ込み、こだわり抜いて作り上げたカメラ。長く撮影を楽しんでもらいたいカメラとして、今後も最新のソフトウェアアップデートに対応していくという。また、コメントの最後には「長らくお待たせしたカメラをいよいよ紹介できる予定です」というサプライズの発表があった。期待を超えるカメラにするべく、こだわり抜いて完成させたカメラのお披露目が、近々ありそうだ。

 

カメラグランプリ2020 レンズ賞「ソニー FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS」

カメラグランプリのレンズ賞を受賞したのは、ソニーの「FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS」。ソニーは、昨年の「FE 24mm F1.4 GM」に続いて、2年連続のレンズ賞受賞となる。ソニーイメージングプロダクツ&ソリューション株式会社 レンズシステム事業部の長田康行事業部長が受賞の喜びと開発秘話を語った。

開発当初からのこだわりとは?

「FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS」は、全長の変わらない使い勝手、テレコンバーター装着時にもAF性能や解像感を落とさないといったこだわりを当初から持って開発してきたそうだ。今後もユーザーの声を反映して、新しい映像体験を提案できるレンズを開発していきたいという心強いコメントで締めくくられた。

 

カメラグランプリ2020 カメラ記者クラブ賞「キヤノン EOS-1D X Mark III」

カメラ記者クラブ賞を受賞したキヤノン「EOS-1D X Mark III」は、一眼レフとしての高い性能とミラーレスに繋がるライブビュー性能の良さも実感できる最高峰の一眼レフカメラ。受賞の喜びを語ったのは、「EOS-1D X Mark III」の開発チーフを努めたキヤノン株式会社 イメージコミュニケーション事業本部 ICB開発統括部門 ICB製品開発センターの荒川世一室長。

一度はスマートコントローラーの搭載をあきらめかけたが…

「EOS-1D X Mark III」で新たに搭載したスマートコントローラーは、敏感度と誤動作回避のバランスが難しく、一度は搭載をあきらめかけたのだそうだが、社員からさまざまな手の大きさのデータを集めて高い完成度に仕上げたという。今後も時代が求めるカメラを開発して、全世界のプロフォトグラファーをサポートしていきたいと、フラッグシップモデルに対する想いを語ってくれた。

 

カメラグランプリ2020 カメラ記者クラブ賞「ニコン NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct」

カメラ記者クラブ賞を受賞したニコン「NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct」 は、ニコンZマウントシステムを象徴するレンズ。株式会社ニコン 映像事業部 UX企画部の大石啓二部長が開発秘話を語った。

最初から最後まで、さまざまな課題があった

開発にあたっては、最初から最後までさまざまな課題があったそうだが、挑戦し続けた結果、新たな写真表現を切り開く唯一無二のレンズを誕生させることができたとのこと。予想を超える注文を受けながらも、手作りに近い生産形式のため受注が一時中断している点にも触れ、これからも撮影意欲を刺激するような製品を作っていきたいという意気込みを語ってくれた。

 

カメラグランプリ2020 カメラ記者クラブ賞「富士フイルム GFX100」

カメラ記者クラブ賞を受賞した富士フイルム「GFX100」は、1億200万画素のミドルフォーマットを身近な存在にしたミラーレスカメラ。富士フイルム株式会社 光学・電子映像事業部 商品企画グループの上野隆統括マネージャーが受賞の喜びと今後の開発への意気込みを語った。

5年間で4回のカメラ記者クラブ賞受賞を励みに

富士フイルムは、2011年の「X100」をはじめ、5年間で4度カメラ記者クラブ賞を受賞している。カメラ記者クラブ賞に選ばれたことは、ほかにはないキラリと光るものがあるカメラであることを評価されたものと考えており、今後はグランプリを受賞するようなカメラ作りにチャレンジしていくと、意気込みを語った。さらに、これからもX/GFXシリーズをより進化・発展させていくと、新製品を期待させるコメントで締めくくった。

 

 

 

〈文〉柴田 誠