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出た! キヤノンEOS史上最強の高解像フルサイズミラーレス「EOS R5」

キヤノンは、フルサイズミラーレスカメラ「EOS R5」を2020年7月下旬に発売する。価格はオープン。キヤノンの直販サイト・キヤノンオンラインショップの価格は460,000円 (税別) で、7月10日に予約受付が開始されている。

<2020.7.26> 発売日が2020年7月30日に決定。

 

EOS R5

■EOSシリーズ史上最高の解像性能と高速連写を両立

「EOS R5」は、高解像度と高速を両立した新開発の有効約4500万画素フルサイズCMOSセンサーと、高速処理を実現する新映像エンジン「DIGIC X」を搭載する。新CMOSセンサー、DIGIC X、RFレンズの組み合わせによる画質向上を追求し、すべてのEOSを上回る解像性能を達成した。

メカシャッター (電子先幕撮影時) は最高約12コマ/秒、電子シャッター撮影時にはAF/AE追従で最高約20コマ/秒の高速連写を実現する。ISO感度は、静止画撮影時に常用で最高ISO 51200 (拡張ISO 102400相当) となっている。

■画像処理機能

人間の視覚特性に基づく「HDR PQ」静止画/動画記録に対応しており、RAW現像ソフトで行っていたHEIF (10bit) 記録をカメラ内で実現する。また、レンズの収差などを補正する「デジタルレンズオプティマイザ」に「強め」を追加し、適正な補正を行いつつ最高約12コマ/秒の連写に対応する。RAW現像時のオートライティングオプティマイザ機能には、新たに「顔ライティング補正」が追加されている。

■AF性能

新CMOSセンサーの高速信号読み出しと新映像エンジンの高速処理により、「デュアルピクセル CMOS AF II」としてAF性能が向上している。

「顔+追尾優先AF」設定時の測距エリアは、縦横とも最大約100%の範囲に拡大。任意選択時でも画面のほぼ全面となる縦最大約100%×横最大約90%を実現する。

静止画撮影時のAFフレームは、最大1053分割のエリアから自動で選択可能。低輝度合焦限界はEV−6で、肉眼では被写体の視認が難しい暗い環境下でも高精度なピント合わせが可能となっている。

瞳検出・人物検出の精度も向上しており、「EOS R」(2018年10月発売) よりも小さな瞳や横顔の検出が可能。人物の瞳・顔・頭部の検出に加え、動物 (犬・猫・鳥) の瞳・顔・全身検出にも対応し、被写体の捕捉率も向上した。

EOS R5

EOS R5

EOS R5

■8K動画撮影に対応

世界初となる8K/30P動画の内部記録を実現。8KでRAWデータ (12bit) による動画の内部記録に対応した。4K/120Pハイフレームレート動画の撮影も実現しており、滑らかな映像を撮影することが可能となっている。また、8Kの豊富なデータから、高画質な4K動画の生成が可能。記録画素よりも大きなデータから、記録映像を生成するオーバーサンプリングによる4K/30P動画を実現した。

8K動画の1フレームを、約3540万画素 (8192×4320) のJPEG画像として保存することも可能。

■最高8.0段の手ブレ補正

「EOS R5」は、EOSシリーズで初めてボディ内手ブレ補正を搭載した。ブレに連動して撮像素子を動かす補正機構を採用しており、水平回転軸・縦回転軸・回転軸・左右・上下の5軸手ブレ補正を実現する。

さらに、レンズ側の光学式手ブレ補正機構とボディ内手ブレ補正機構の協調制御により、最高8.0段の手ブレ補正を達成。動画撮影時には、ボディ内とレンズ内の手ブレ補正機構の協調制御に加えて、動画電子ISの併用も可能となっている。

なお、「EOS R5」「EOS R6」よりも先に発売されたRFレンズで協調補正を行うためには、レンズのファームアップが必要な場合がある。

EOS R5
▲「RF24-105mm F4L IS USM」装着時。

■操作性

「EOS 5D」シリーズと「EOS R」を融合した操作性となっており、メイン電子ダイヤル (上面)、サブ電子ダイヤル1 (背面)、サブ電子ダイヤル2 (上面) の3つの電子ダイヤルを実装。RFレンズのコントロールリングと合わせて、4つのダイヤル操作でスピーディーなコントロールが可能となっている。

EOS R5

EOS R5

 

シャッターは、耐久50万回を達成したシャッターユニットを搭載。電源オフ時のシャッター幕の開閉を選択することが可能となっている。

EOS R5

 

電子ビューファインダー (EVF) は、約576万ドットの有機ELパネルを採用した視野率約100%で、表示フレームレートを119.88fps (なめらかさ優先) に設定することで、動体の追いかけやすさが向上する。

EOS R5

 

背面液晶モニターは、3.2型・約210万ドットのバリアングル液晶モニターで、タッチパネル方式を採用する。

EOS R5

 

カードスロットは、CFexpressカード (Type B) とSDメモリーカード (UHS-II 対応) のデュアルスロットを搭載した。

EOS R5

■防塵・防滴構造

防塵・防滴構造を採用し、堅牢性と軽量化を両立する高剛性のマグネシウム合金製ボディにより、高い信頼性を確保する。

EOS R5

■通信性能

携帯端末へのWi-FiおよびBluetoothによる接続に対応しており、EOSシリーズで初めて、カメラ内蔵のWi-Fiとして5GHz帯の無線LAN規格に対応した。別売のワイヤレスファイルトランスミッター「WFT-R10B」使用時は、SFTPでの転送が可能となっている。

カメラから「image.canon」への画像自動転送機能を搭載しており、「image.canon」を経由して、「Google Photos」や「Adobe Creative Cloud」に静止画を自動転送することも可能となっている。

 

アクセサリー

いずれも2020年7月下旬発売。

■バッテリーパック LP-E6NH

バッテリーは、容量が約14%増加した「LP-E6N」の後継バッテリー「LP-E6NH」が同梱されている。「LP-E6NH」単品は希望小売価格11,000円 (税別)。

バッテリーパックLP-E6NH

■ワイヤレスファイルトランスミッター WFT-R10B

縦位置バッテリーグリップ機能を備えた「EOS R5」専用のワイヤレスファイルトランスミッターで、2.4GHz帯と5GHz帯の無線LAN規格に対応する。希望小売価格118,000円 (税別)。

ワイヤレスファイルトランスミッター WFT-R10B

EOS R5 + WFT-R10B

■バッテリーグリップ BG-R10

バッテリーを2本装填することができ、縦位置撮影時の操作性が向上する縦位置グリップ。「EOS R5」と「EOS R6」に装着可能な共通アクセサリー。希望小売価格33,000円 (税別)。

バッテリーグリップ BG-R10

EOS R5 + BG-R10

Canon EOS R5 主な仕様

有効画素数 約4500万画素
撮像素子 CMOSセンサー (撮像画面サイズ 約36.0×24.0mm)
マウント キヤノンRFマウント
ISO感度 (静止画撮影時) ISO 100〜51200 (拡張 ISO 50相当、102400相当)
ISO感度 (動画撮影時) ISO 100〜25600 (拡張 ISO 51200相当)
シャッター速度 (静止画撮影時) 1/8000~30秒、バルブ
シャッター速度 (動画撮影時) 1/4000~1/25秒
ファインダー 0.5型 約576万ドット 約0.76倍 OLEDカラー電子ビューファインダー
画像モニター 3.2型 約210万ドット TFT式カラー液晶モニター
記録媒体 CFexpressカード (Type B対応)、SD/SDHC/SDXCメモリーカード (UHS-I・II対応)
サイズ (幅×高さ×奥行き) 約138.5×97.5×88.0mm
質量 約650g (本体のみ) / 約738g (バッテリー、メモリーカードを含む)

 

 

〈文〉柴田 誠 〈撮影〉我妻慶一