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1000mm相当を手持ち撮影! テレコン内蔵の超望遠ズーム「M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO」ついに発売

オリンパスは、超望遠ズームレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO」を2021年1月22日に発売する。希望小売価格は1,000,000円 (税別)。なお、このレンズは受注生産となっている。

M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

1.25倍テレコンバーターを内蔵し、35mm判換算で300〜1000mm相当の幅広い焦点距離をカバー。さらに別売の2倍テレコンバーターと組み合わせることで、最大2000mm相当の超望遠撮影が可能になる。超望遠レンズ用に開発されたレンズストラップをはじめ、レンズフード、レンズケースなどが付属する。

M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

■光学性能

「M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO」は、2019年1月に開発発表され、2020年7月2日には最終外観が公開された、ユーザー待望の超望遠ズームレンズ。新開発の大口径EDAレンズや4枚のスーパーEDレンズを含む18群28枚のレンズ構成となっており、ズーム全域で開放F4.5の大口径でありながら、周辺まで優れた解像力を実現している。

M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

さらに、独自のコーティング技術「Z Coating Nano」を採用し、逆光下など厳しい撮影環境でもヌケのよいクリアな描写が得られるレンズとなっている。最短撮影距離はズーム全域で1.3m、最大撮影倍率は0.57倍の近接撮影性能を実現する。

本体には1.25倍のテレコンバーターを内蔵しており、通常時400mmの望遠端は1.25倍の500mmになり、高い光学性能はそのままに最大1000mm相当の超望遠手持ち撮影を実現する。さらに別売りのテレコンバーター「M.ZUIKO DIGITAL 1.4x Teleconverter MC-14」および「M.ZUIKO DIGITAL 2x Teleconverter MC-20」にも対応する。「MC-20」と組み合わせることで、最大2000mm相当の超望遠撮影も可能となる。内蔵のテレコンバーター使用時は最大撮影倍率が0.71倍になることから、より本格的なテレマクロ撮影を楽しむことができる。

M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

■小型軽量設計

鏡筒の素材には、マグネシウム合金や炭素繊維強化プラスチック (CFRP) を採用するなど、本体の各所に最適な素材を使用することで、強度と精度を確保しながら長さ314.3mm、重さ1875gの小型軽量化を実現。レンズフードには軽量なカーボンファイバーが採用されており、装着時に重心がレンズ先端に寄らないよう配慮されている。また、ズーミングによるレンズ全長の変化がないインナーズーム方式を採用する。

M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

レンズに施された遮熱塗装は、従来の黒塗装に比べ、太陽光の赤外線を高効率に反射し、炎天下の使用でもレンズ内の温度上昇を抑えることで、安定した光学性能を発揮する。さらに最前面のレンズには、滑らかなため傷がつきにくいフッ素コーティングを施し、メンテナンス性にも優れたものとなっている。

M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

防塵・防滴・耐低温性能も備えており、「OLYMPUS OM-D E-M1X」などと組み合わせて、雨や雪の中など過酷なフィールドであっても安心して撮影を続けることができる。

M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO
防塵・防滴シーリング

■最大8段の「5軸シンクロ手ぶれ補正」

カメラの手ブレ補正機構と協調する「5軸シンクロ手ぶれ補正」に対応しており、150mm (300mm相当) で8段、内蔵テレコンバーター使用時の500mm (1000mm相当) でも6段の手ブレ補正性能を実現する。テレコンバーター「MC-20」と組み合わせた最大2000mm相当の超望遠域でも手ブレ補正は有効に機能して、高画質な手持ち撮影が可能だ。また、オリンパス独自の高精度薄肉レンズ加工技術により、フォーカスレンズの軽量化を実現。ズーム全域で、高速・高精度なフォーカシングが可能となっている。

M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO
「5軸シンクロ手ぶれ補正」のイメージ

■操作性

ズームリング、フォーカスリングは、快適な操作が可能なゴム製を採用する。レンズ先端にはゴムカバーを装備。前レンズへの傷がつきにくいデザインとなっている。また、三脚座へのストラップ取り付け部を装備し、運搬性の向上とマウント部への負荷を軽減する。任意のフォーカス位置を記憶して呼び出せる「プリセットフォーカス機能」を備え、「深度合成モード」にも対応する。

「OLYMPUS OM-D E-M1X」への装着イメージ

アクセサリー

反射を抑制するつや消しサテン処理の黒アルマイトアルミニウム枠を採用した、プロテクトフィルター「ZUIKO PRF-ZD95 PRO」も同時発売。フレアやゴーストを抑制する「ZEROコーティング」と、汚れが落ちやすいフッ素コーティングの外縁黒塗りガラスを採用する。希望小売価格は37,500円 (税別)。

ZUIKO PRF-ZD95 PRO

カスタマイズ

フォトパス会員向けのサービス「オリンパス オーナーズケアプラス (OOC+) 」では、有償サービスとして、内蔵テレコンバーターのレバー位置を右側から左側へ変更、三脚座のクリック機構を取り外して静音化する仕様変更に対応する。いずれも日本国内でのみ対応となる。

 

OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO 主な仕様

マウント マイクロフォーサーズマウント
焦点距離 150-400mm / 内蔵テレコンバーター×1.25時 187.5〜500mm (35mm判換算 300〜800mm相当 / 内蔵テレコンバーター×1.25時 375〜1000mm)
レンズ構成 18群28枚 (内蔵テレコンバーター4群7枚を含む)
絞り羽根枚数 9枚 (円形絞り)
画角 8.2°〜3.1° (内蔵テレコンバーター×1.25時 6.6°〜2.5°)
最大口径比 F4.5 (内蔵テレコンバーター×1.25時 F5.6)
最小口径比 F22 (内蔵テレコンバーター×1.25時 F29)
最短撮影距離 1.3m (内蔵テレコンバーター×1/×1.25、ズーム全域)
最大撮影倍率 W 0.12倍・T 0.29倍 / 内蔵テレコンバーター×1.25時 W 0.15倍・T 0.36倍 (35mm判換算 W 0.25倍相当・T 0.57倍相当 / 内蔵テレコンバーター×1.25時 W 0.31倍相当 / T 0.71倍相当)
フィルター径 φ95mm
サイズ (最大径×長さ) φ115.8×314.3mm
質量 1875g (レンズキャップ、レンズリアキャップ、レンズフードを除く)
付属品 レンズフード LH-115、レンズキャップ LC-115、レンズリアキャップLR-2、レンズストラップ CSS-P121、レンズケース LSC-1642

 

 

〈文〉柴田 誠