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現在から過去へ、もう一つの東京と日本人像が見える 瀬戸正人写真集『記憶の地図』

瀬戸正人さんの写真集『記憶の地図』が発売された。

瀬戸正人写真集『記憶の地図』

 

本書は瀬戸さんの最新作から1980年代に撮影したデビュー作へと遡っていく。過去の記憶へと分け入っていく趣向であり、実に写真的な演出でもある。

最新作「Silent Mode 2020」は長時間露光で撮った女性ポートレートで、「Picnic」は公園で過ごすカップルを、「Living Room, Tokyo 1989-1994」は東京に住むアジア人を彼らの居室で撮影した。およそ40年という時間を遡行する中で見えてくるのは、これまで気づかなかったもう一つの東京、日本人像かもしれない。

 

瀬戸正人写真集『記憶の地図』
215×210mm・240ページ
本体 2,700円(税別)
2020年12月9日発売
日本カメラ社

 

 

〈文〉市井康延