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一眼レフカメラを誰でも手軽に使える時代に変えた「キヤノン AE-1」が未来技術遺産に

キヤノンのフィルム一眼レフカメラ「AE-1」が、国立科学博物館の重要科学技術史資料 (愛称 : 未来技術遺産) に登録されました。2021年9月26日まで、2021年度登録資料のパネル展示も行われます。

キヤノン AE-1

■一眼レフカメラを手軽に使える時代に変えた「AE-1」

キヤノン「AE-1」は、1976年発売の35mm一眼レフカメラ。「連写一眼」のキャッチフレーズで大ヒットしました。

選定理由として、CPUの導入により露光量の手動調整を不要としたこと、毎秒約2コマの連続撮影ができる低価格の一体型専用ワインダーを用意したこと、生産に大幅な自動化を取り入れて低価格と軽量・高機能を実現したことなどを挙げ、「カメラづくりに電子化と自動化の流れを採り入れて、一眼レフカメラを初めての人でも手軽に使える時代に変えたカメラとして重要である」としています。

■重要科学技術史資料 (未来技術遺産) とは?

独立行政法人国立科学博物館が、日本の産業技術の発展やその歩みを示す実物資料を選定・登録・保存するもので、科学技術を担ってきた先人たちの経験を次世代に継承していくことを目的としています。2008年度からスタートし、第14回となる2021年度の登録でその数は合計325件に。その中にはフィルムカメラ「ニコンF」「アサヒフレックス I型」「ハンザ・キヤノン」(2019年度登録)、「オリンパス OM-1」「ミノルタ α-7000」(2020年度登録) なども含まれています。

2021年度登録資料のパネル展も開催

国立科学博物館では、「令和3年度 (2021年度) 第14回 未来技術遺産 登録パネル展示」を2021年9月26日まで開催。「AE-1」をはじめ日本初の磁気録音テープなど、今回登録された24件の資料をパネルで展示しています。入館は事前予約制です。

令和3年度 (2021年度) 第14回 未来技術遺産 登録パネル展 概要

期間 2021年9月7日 (火) ~26日 (日)
会場 国立科学博物館 上野本館 日本館1F中央ホール
住所 東京都台東区上野公園7-20
時間 9:00~17:00 (入館は閉館30分前まで)
会期中の休館日 9月21日 (火)
入場料 一般・大学生630円 高校生以下無料
入館予約 WEBサイトより
http://sts.kahaku.go.jp/event/2021/ft_panel14/
問い合わせ ハローダイヤル (TEL 050-5541-8600)

 

 

〈文〉佐藤陽子