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M型ライカの新定番「ライカ M11」を写真でレポート! より軽く、より使いやすくなった

ライカカメラ社は、デジタルレンジファインダーカメラ「ライカ M11」を発表した。カラーバリエーションは、ブラックペイントとシルバークロームの2種類で、国内での発売は2022年1月21日。価格はいずれも1,188,000円 (税込)。

ライカ M11
ブラックペイント (ズミルックスM f1.4/50mm ASPH. 装着時)
ライカ M11
シルバークローム

■ブラックペイントはアルミ採用で軽量化を実現

「ライカM11」のトップカバーは、ブラックペイントモデルはアルミニウムを採用。シルバークロームモデルでは真鍮を採用する。ブラックペイントは、シルバークロームよりも約20%の軽量化を実現し、フィルムカメラ「ライカ M6」よりも軽いボディを実現した。また、ブラックの塗装は、塗装そのものが傷に強いものとなっている。

ライカ M11

 

シルバークロームモデルが真鍮を使用したのは、アルミにシルバーペイントを施したのではシルバークロームの色が出せないことから。シルバークロームのクラシックな雰囲気に仕上げられている。

ライカ M11

■伝統的なM型ライカのデザインを踏襲

パッと見の外観の印象は、「ライカ M10」と大きく変わっていないように見えるが、よく見るとトップカバーの高さがやや抑えられており、スッキリしたデザインとなっている。M型カメラのサイズは「ライカ M3」からほぼ変わっていない。「ライカ M11」は、伝統的なM型カメラの外観を維持しながら、操作性に重点を置いて改良点が加えられている。

ライカ M11
左が「ライカ M10」、右が「ライカ M11」

■ベースプレートのない構造を採用

「ライカ M11」がこれまでのライカMシリーズと大きく異なる点が、ベースプレートをなくしたことだ。素早く簡単にバッテリーやSDカードを交換することが可能になっている。

ライカ M11

 

付属のバッテリー「BP-SCL7」は容量1800mAh。従来よりも容量が64%アップしており、カメラ全体の消費電力も抑えられているため、一度の充電でより長時間撮影することができるようになっている。 最大撮影可能枚数は1700枚。距離計を使用した通常の撮影時でも約700枚 (CIPA規格による) となっている。また、バッテリーはボディ内での充電と給電が可能だ。

ライカ M11

■ファンクションボタンを3か所に装備

背面液晶の脇にあるファンクション (FN) ボタンに加え、シャッター脇にもファンクションボタンを装備。背面ダイヤルもファンクションボタンとして設定することができる。

ライカ M11

ライカ M11

ライカ M11

■メニュー画面を一新

本体背面には、約230万ドットの新タッチパネル液晶モニターを搭載する。その左右に操作ボタンを配置するという独特のレイアウトだ。メニュー構成では「ライカ SL2」や「ライカ Q2」で定評のあるユーザーインターフェースを採用し、ユーザーフレンドリーな操作性を実現するとともに、他製品との統一性を持たせている。

ライカ M11

■64GBの内蔵メモリーを搭載、SDカードと同時記録も可能

SDカードスロットは電池カバーで隠れるようになっており、外部端子として出ているのはUSB Type-Cのコネクターだけというのもライカの美しさへのこだわりでもある。

ライカ M11

 

また、大容量64GBの内蔵メモリーを搭載。M型カメラとしては初めて、SDカードと内蔵メモリーへ同時に画像データを記録することが可能になっている。

ライカ M11

■RAW画像のサイズを切り替えられるトリプルレゾリューションテクノロジー

撮像素子には、35mmフルサイズ裏面照射型CMOSセンサーを搭載、画像処理エンジンには「LEICA MAESTRO III」(ライカ・マエストロ・スリー) を採用する。JPEGだけでなくRAW画像 (DNG形式) でも60MP / 36MP / 18MPの3種類から記録画素数を選ぶことが可能。また、どの記録画素数でも撮像素子の全域を使って撮影できるのも特長となっている。

ライカ M11

 

ISO感度の設定範囲はISO 64からISO 50000となっており、ダイナミックレンジは最大15ストップを実現。さらに電子シャッター搭載により、最高1/16000秒の高速シャッターを実現する。

ライカ M11

 

測光は、M型カメラとして初めて、距離計を使用しながらの通常の撮影時でもマルチ測光を行うことが可能になっている。

ライカ M11

■アクセサリーも新たに登場

電子ビューファインダー「ビゾフレックス2」は、表示画素数370万ドット・視野率約100%で、正確なピント合わせを可能にする。角度を上90°まで調整することができる。視度調整の範囲は−4dpt.〜+3dpt.。

ライカ M11

ライカ M11

 

付属の「Leica FOTOSケーブル」は、USB Type-CとLightningのコネクターを持つケーブル。「ライカ M11」のために開発したもので、iPhoneやiPadと接続してデータを転送することができる。

ライカ M11

 

アプリ「Leica FOTOS」も2022年後半にはファームウェアのアップデートによって新たな接続機能が追加予定。画像への位置情報の追加やBluetooth接続による画像の転送に加えて、転送速度も高速化される。

ライカ M11

ライカ M11 主な仕様

撮像素子 35mmフルサイズ裏面照射型CMOSセンサー
総画素数 6030万画素
最大記録画素数 DNG 60.3M、JPEG 60.1M
マウント ライカMバヨネットマウント
ISO感度  ISO 64〜50000
シャッター速度 メカシャッター 1/4000秒〜60分、電子シャッター 1/16000〜60秒
ファインダー 大型ブライトフレームファインダー (倍率 0.73倍)
画像モニター 2.95型 2,332,800ドット TFTタッチパネル液晶モニター
記録媒体 SD/SDHC/SDXCメモリーカード (UHS-I/II 対応)
幅×高さ×奥行き 約139×80×38.5mm
質量 ブラックペイント 約530、シルバークローム 約640g (バッテリーを含む)
付属品 M11用バッテリー BP-SCL7、ストラップ、ボディキャップ、FOTOS用ケーブル USB-C (1m)、M11用チャージャー BC-SCL7、 USBケーブル、ACアダプター