キヤノンは、デジタルシネマカメラ「EOS R5 C」を2022年3月上旬に発売する。価格はオープンで、市場想定価格は649,000円 (税込)。
<2022.3.3> 発売日が2022年3月10日に決定。
■シネマクオリティの動画性能と「EOS R5」の静止画性能を持つハイブリッドカメラ
「EOS R5 C」は、CINEMA EOS SYSTEM (シネマ イオス システム) の動画性能とミラーレスカメラ「EOS R5」の静止画性能を兼ね備えたデジタルシネマカメラ。電源ダイヤルで「VIDEOモード」と「PHOTOモード」を切り替えることで、ファームウェアが切り替わり、1台を動画撮影用と静止画撮影用のカメラとして使い分けることができる。
新開発の放熱構造を採用し、放熱ファンを内蔵したことで、「EOS R5」よりも長時間の動画撮影を実現。8K/60P動画をノンストップで記録することができる。
■ベースは「EOS R5」
ボディの形状は「EOS R5」の後ろが大きく張り出したものとなっているが、グリップや軍艦部は「EOS R5」を踏襲。主要なパーツも「EOS R5」と同じものが使用されている。イメージセンサーは有効約4500万画素のフルサイズCMOSセンサー、映像エンジンは「DIGIC X」を搭載し、これも「EOS R5」を踏襲する。
アクセサリーシューは「EOS R3」と共通のマルチアクセサリーシューを採用。背面には3.2型・約210万ドットのバリアングル液晶モニターを搭載する。
なお、ボディ内手ブレ補正機構を搭載していないため、静止画撮影時でのレンズ側の光学式手ブレ補正機構との協調制御には対応していない。
■被写体認識AFに対応
CINEMA EOS SYSTEMのカメラとして初めて、瞳検出に対応した。ディープラーニング技術を用いて開発した被写体認識アルゴリズム「EOS iTR AF X」の採用により、人物の瞳・顔・頭部・胴体と、動物 (犬・猫・鳥) の瞳・顔・全身検出機能を搭載。さらに、乗り物 (車・バイクなど) の全体・スポット検出機能も新たに搭載した。「PHOTOモード」では、「デュアルピクセル CMOS AF II」による追従性に優れた高速・高精度・広範囲なAFを実現する。
■動画は8K/60PのRAW記録が可能
8K/30PのRAW動画に加え、外部電源を使用すれば8K/60PのRAW動画を内部記録することが可能だ。さらに汎用性の高いMP4での8K/30P動画記録にも対応。また、8Kの有効画素を全画素読み出しによるオーバーサンプリングで、4K/4:2:2/10bit動画の生成もできる。
■多彩なファイルフォーマットに対応
記録フォーマットは、データサイズの軽い「Cinema RAW Light」を採用し、外部レコーダーを使用せずにCFexpressカードへのRAW記録が可能。また、放送規格に準拠したキヤノン独自のビデオフォーマット「XF-AVC」にも対応しており、使い分けることで多彩なワークフローに対応できる。
さらに最大4K/120Pのハイフレームレート動画の撮影にも対応。スロー撮影時でも滑らかな映像表現を実現する。 CFexpressカード (Type B) とSDメモリーカード (UHS-II対応) のデュアルスロットを搭載しており、解像度やファイルフォーマットが異なる形式の映像を2枚の記録カードにそれぞれ同時に記録することができる。
Canon EOS R5 C 主な仕様
有効画素数 動画時 最大約3540万画素、静止画時 最大約4500万画素
撮像素子 35mmフルサイズCMOSセンサー
マウント キヤノンRFマウント
ISO感度 (動画) ISO 160〜25600 (拡張 ISO 100〜102400)
ISO感度 (静止画) ISO 100〜51200 (拡張 ISO 50〜102400)
ファインダー 0.5型 約576万ドット OLED電子ビューファインダー
画像モニター 3.2型 約210万ドット 静電容量方式タッチパネル液晶モニター
記録媒体 CFexpressカード (Type B)、SD/SDHC/SDXCメモリーカード
幅×高さ×奥行き 約142×101×111mm (突起部を除く)
質量 約680g (本体のみ)