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パンデミック下を生きる人々と、跳梁するネズミたちを捉えた写真家・石川直樹の写真集が発売

写真家・石川直樹の写真集『STREETS ARE MINE』が発売された。

緊急事態宣言が発令される中、渋谷でネズミが大量発生したというニュースを耳にした石川は、一匹のネズミの死体がパンデミックの始まりを知らせたカミュの名作『ペスト』に着想を得て、渋谷の街とネズミの撮影を始めたという。

タピオカドリンクをストローで飲むネズミ、ストロングゼロで千鳥足になるネズミ、ネズミを殺すハト、路上飲みで倒れた人々など。

パンデミック・東京オリンピック下の東京渋谷の生のあり方を、カメラと視点を変えながら重層的に捉えた一冊だ。

渋谷の街とネズミを通じて、ぼくはコロナ禍を身体で実感し、その変化を観察し続けてきた——石川直樹

石川 直樹(いしかわ・なおき)

1977年東京生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。 2008年 『NEW DIMENSION』(赤々舎)、『POLAR』(リトルモア)により日本写真協会賞新人賞、講談社出版文化賞、2011年『CORONA』(青土社)により土門拳賞、2020年『EVEREST』(CCCメディアハウス)、『まれびと』(小学館)により日本写真協会賞作家賞を受賞した。著書に、開高健ノンフィクション賞を受賞した『最後の冒険家』(集英社)、『地上に星座をつくる』(新潮社)ほか多数。

書籍情報

書名:STREETS ARE MINE
著者:石川 直樹 著
出版年月日:2022/2/2
仕様: A4横判、コデックス・ドイツ装、288ページ
定価:6600円(税込)