キヤノンが2022年2月24日に発表した超望遠レンズ「RF800mm F5.6 L IS USM」「RF1200mm F8 L IS USM」。発売はいずれも5月下旬だが、一足早く体験することができたのでお伝えしよう。
RF1200mmとEF1200mmを比べてみた
右上が1993年発売の「EF1200mm F5.6L USM」。カメラの大きさを見ると、レンズがどれだけ大きいかわかるだろう。質量は16.5kgで、ケースは2人がかりでないと持てないというほど重量があった。手ブレ補正は内蔵されていない。発売当時の価格は980万円だ。
左下が5月発売予定の「RF1200mm F8 L IS USM」。質量は約3.34kgと、EF1200mmのおよそ1/5で、片手で持つこともできる。防塵・防滴構造になっており、手ブレ補正も搭載されている。価格はオープンで、キヤノンオンラインショップの価格は266万2000円 (税込)。RF1200mmのほうが色が白いのは、レンズの温度上昇を抑制する塗装によるものだ。
RF800mmはEF800mmとほぼ同じ大きさに見えるが…
手前が「RF800mm F5.6 L IS USM」で、奥が「EF800mm F5.6L IS USM」。ほぼ同じ大きさのように見えるが、重量はRF800mmが約3140g、EF800mmが約4500gと、RF800mmでは1300g以上の軽量化が図られている。
「RF800mm F5.6 L IS USM」(左上) と「RF800mm F11 IS STM」(右下)。見た目から軽そうな「RF800mm F11 IS STM」の質量は約1260gだ。
RF400mmの光学系に拡大光学系をプラスしたRF800mm
左から「RF400mm F2.8 L IS USM」「RF1200mm F8 L IS USM」「RF800mm F5.6 L IS USM」。RF400mmとRF800mmでは、拡大光学系の分だけRF800mmが長くなっている。
左が「RF400mm F2.8 L IS USM」、右が「RF800mm F5.6 L IS USM」。RF800mmは、RF400mmの光学系に拡大光学系をプラスした構造になっている。マウント側の細長い部分に拡大光学系が組み込まれている。
400mmから1200mmまで共通化された操作系
前玉が大きいので、「RF800mm F5.6 L IS USM」「RF1200mm F8 L IS USM」ともフィルターは差し込み式になっている。フィルター径は400mmから1200mmまで共通の52mm。
鏡筒に設けられている操作部。手ブレ補正をコントロールするイメージ・スタビライザーの設定やフォーカスプリセット、フォーカススピードを調整できる。
三脚座は取り外しができないタイプで、90°ごとにクリックが設けられている。マウント側の操作部には、AFとMFの切り替え、フォーカスリミッターが設けられている。
伊達淳一さんが「RF800mm F5.6 L IS USM」を持ってみた!
「RF800mm F5.6 L IS USM」に2倍テレコンバーター「EXTENDER RF2x」を装着した。左手はフードの固定ねじを掴んでいる。こんな持ち方もできるほどの軽さだ。
「RF800mm F5.6 L IS USM」+「EXTENDER RF2x」。三脚座を手のひらに乗せているが、重そうには見えない。実際、重い印象はない。「最近の常用レンズは1200mm」という伊達さんにとっては、まったく問題ないようだ。