エプソンが、2つのショールームを2022年3月24日にオープンした。一つは、“共創の場”としてリニューアルオープンした「エプソンスクエア丸の内」。もう一つは、大判プリンターやその成果物などを展示する商業・産業向けの体験ショールーム「エプソンクリエイティブスクエア赤坂」だ。環境に配慮した企業活動を展開するエプソンの2つのショールームをオープン初日に訪問することができたので、その様子をお知らせしよう。
製品展示から技術展示へと大きく変わった「エプソンスクエア丸の内」
「エプソンスクエア丸の内」は、「コンシューマーエリア」と新設の「イノベーションエリア」が、ショールームの1階に設けられている。製品を展示するというよりも技術や企業としての取り組みを紹介するもの。以前に比べると、かなりスッキリとした印象になっている。
写真画質の主要なプリンターが展示されているフォトプリントコーナー。製品展示だけでなく、技術解説やエプサイトセミナーの紹介もされている。
ウォッチコーナーも各ブランドのモデルを展示しているが、グッと絞られたものになった。
ショールーム側の「エプサイトギャラリー」の入口。ショールームとは独立した空間になっている。
「環境に配慮した家電選び」というコーナーには、自宅のワークスペースのような空間の中にプリンターがさりげなく置かれていた。大容量のインクタンクを採用した複合機「EP-M553T」だ。
ビジネス向けのコピー機やプリンターも展示されている。
「PaperLab」(ペーパーラボ) では、使用済みの紙から再生紙を作り出す「PaperLab A-8000」のデモ展示が行われていた。使用済みの紙から、ほとんど水を使わずに再生紙を作ることで、循環型オフィスを実現しようというエプソンの提案でもある。
インクジェットテクノロジーを紹介するコーナー。
インクジェットプリンターで金属ナノ粒子をプリントして、フレキシブル基盤を作る技術が紹介されていた。高精細なプリント技術を応用したもので、シンプルな工程で少量を短期間で作ることができるなど、持続可能な世界を作るのに貢献する技術だ。
2階のフロアは、予約が必要なプロダクションゾーンになっている。
産業用ロボットのテストラボ。プログラミングや操作の習得などに利用されている。実はエプソンは、産業用ロボットの分野でも高いシェアを誇る。丸の内というアクセスの良さもあって、地方から訪れる人も多いそうだ。
ライブ配信ができるスタジオも設けられていた。「エプサイトセミナー」もここで収録・配信されている。
大判プリンターに圧倒される「エプソンクリエイティブスクエア赤坂」
赤坂・日枝神社の正面に誕生した「エプソンクリエイティブスクエア赤坂」。こちらも「エプソンスクエア丸の内」と同様に、地方からのアクセスを考え、東京の中心部に近い駅近の場所を選んだ。大判プリンターの設置や移動にも配慮して路面店にしたのだそうだ。予約制となっており、ビジネスユースでなくとも予約すれば見学できる。
オープンを記念したテープカットがショールームで行われた。
大判プリンターやその成果物などを展示する商業・産業向けの体験ショールームというだけあって、エプソンの大判プリンターがずらりと並んでいる。
ショールーム内のプリンターの稼働状況が、スクリーンに投影されるようになっている。また、ほかの営業拠点ともネットワークで繋がっており、データを送信してほかの営業所で出力するようなことも可能だという。
壁面の装飾や壁紙、木目調の天井ルーバーなど、内装のほとんどにプリンターで出力したものが使われている。
布マスクやマグカップも、プリンターで出力した成果物として展示されていた。
3月18日に発売されたばかりの大判プリンター「SC-T7750D」は、6色水性顔料インクを採用する。C・M・Yにマットブラックとフォトブラック、レッドインクを搭載。2種類のロール紙をセット可能で、フラット天板で作業台のようにも使うことができる。
ショップの店頭のようにディスプレイされている小物類のデコレーションも、すべてプリンターで出力されたもの。さまざまな素材にプリントできる。
UVインクで印刷できるフラットタイプのプリンターは、別室でデモ展示されていた。厚みのある板状のものにもプリントすることができ、この部屋の壁材にもプリンターで出力したものが使用されている。
エプソンスクエア丸の内
住所 東京都千代田区丸の内3-4-1 新国際ビル1F・2F
営業時間 11:00~18:00
休業日 土曜・日曜・祝日・指定休業日 (フォトプリントコーナー、ウオッチコーナー、エプサイトギャラリーは土曜・祝日も営業)
エプソンクリエイティブスクエア赤坂
住所 東京都港区赤坂2-5-1 S-GATE赤坂山王1F
営業時間 11:00~17:00 (要予約)
休業日 土曜・日曜・祝日・指定休業日