2022年4月1〜3日の3日間、東京・池袋のサンシャインシティで「マリンダイビングフェア2022」が開催された。コロナ禍の影響もあって、2019年以来の開催。規模も縮小されていたが、会場は熱気に満ちていた。会場内の水中写真・映像ゾーンをピックアップして紹介しよう。
最新機種のハウジングがズラリと並ぶ「水中写真・映像ゾーン」
国内外のダイビング&ビーチリゾート情報が手に入るイベント「マリンダイビングフェア2022」。会場はテーマごとに「海外ゾーン」「マリングッズゾーン」「ダイビングスクールゾーン」といったように、ゾーンに分かれて展示されている。撮影機材は「水中写真・映像ゾーン」と「水中カメラゾーン」に展示されていた。
フィッシュアイブース
ハウジングは、水中でカメラを使えるようにするための防水・耐圧ケース。アルミ合金の削り出しで作られているものが多く、グローブをした状態でカメラを操作できるようになっている。操作ボタンやレバーなどの位置が機種によって違うので、機種ごとに用意されている。写真は開発中の「パナソニック LUMIX GH6」用のもの。価格は525,800円 (税込) で、カメラ本体よりも高額なハウジングは珍しくない。
左から「キヤノン EOS R3」用、「ソニー α7C」用、「ソニー α1」用のハウジング。機種によって形状が異なるのがわかる。レンズ部分は、装着するレンズに合わせてドーム部分を交換できるようになっていたり、コンバージョンレンズを装着できるようになっている。最近はミラーレスカメラ用が主流だ。
コンパクトデジタルカメラ用のハウジングもある。写真は「オリンパス Tough TG-6」用のハウジング。アルミ合金の削り出しで、耐圧水深100mの耐久性を備え、ワイドコンバージョンレンズが装着できる。右奥に見えているのは、オリンパス純正の「Tough TG-6」専用防水プロテクター。水深45mまで対応する。
AOI (エーオーアイ) ブース
水中写真では、ライティング機材も重要なアイテム。新登場のウルトラコンパクトストロボ「UCS-Q1-RC」は、オリンパスのRCモードに準拠する。
ディフューザーを外すと発光部が見える。ストロボの上下にLEDのモデリングランプを搭載する。
バッテリーはリチウム電池を採用する。
「UCS-Q1-RC」はホワイトとブラックの2色がラインナップされる。
ストロボはアームに装着して使用する。水中用のストロボでは、光ファイバーで接続するのが主流だ。詳しく説明してくれたのは水中写真家の清水淳さん。
シーアンドシーブース
水中撮影機材の老舗メーカー「シーアンドシー」ブースにもハウジングがズラリと並ぶ。
ブースの目玉は、開発中のソニーα用ハウジング。内部部品を組み替えることで、「α1」「α7 IV」など5機種で使用できる。開発中ということで、加工前の無垢な状態で展示されていた。
ハウジングの背面とサイドには、操作ボタンやレバーがぎっしりと並んでいる。
最大ガイドナンバー33のストロボ「YS-D3 Mark II」。ディフューザーやスヌートなどのアクセサリーが充実している。左から標準ディフューザー、ドームディフューザー、スヌート、ストロボカバーを装着したもの。
ストロボ光の照射範囲を狭めてスポット光にするスヌート。右が従来のもの。左がさらに照射角を絞った開発中のもの。
内部にプリズムを装備し、モデリングライトの光軸をストロボ光に合わせる構造になっている。
INON (イノン) ブース
「イノン」のブースでは、GoPro用のアクセサリーを展示していた。ハンドグリップは「カーボン伸縮アームSS」で、カメラには画角140°の「水中セミフィッシュアイレンズ」が装着されている。
オリンパス純正の「Tough TG-6」専用防水プロテクターに装着できるドームレンズユニット (左) とワイドコンバージョンレンズ (右)。
コンバージョンレンズやクローズアップレンズ用のレンズホルダー。これに交換用のレンズを装着しておけば、水中で交換できる。
水中マイクロ魚眼レンズ「UFL-M150 ZM80」。「虫の目レンズ」と呼ばれているレンズで、レンズ前0cmからピント合わせが可能。小さな被写体を画面いっぱいに収めながら、背景も写し込むことができる。
RGBlue (アールジーブルー) ブース
ライトモジュール「:re」の主要システム。バッテリー、ライト、アクセサリーを組み合わせて、多彩なライティングができる。ライトモジュールは、色温度5000Kの「スーパーナチュラルカラー」と色温度4200Kの「プレミアムカラー」が用意されている。
照射角5°と17°の2種類のビーム光が出せるライトモジュール「スポットビーム」。
レスキューなどが使用するオレンジカラーのものもラインナップされている。標準タイプはブラックだ。
ライトモジュール「ツインライト」にカラーフィルターを組み合わせたデモ展示も行われていた。
まだまだあるぞ! 写真関連の展示
全国の水中ガイドが撮影した「ガイド会」の作品が展示されていた。
ムービーカメラ用のハウジングなど、動画撮影のためのアイテムも展示されていた。こちらは水中で撮影された8K動画の上映コーナー。中川西宏之さんの作品。
「マリンダイビングフェア2022」のナビゲーターも務めていた高砂淳二さん。水中写真家の写真集やポストカードを展示販売するコーナーも設けられていた。