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必ず守りたい鉄道撮影7つのマナーとは? タムロンの鉄道博物館撮影会&マナー講座へ行ってきた

タムロンが主催する特別イベント「鉄道博物館ナイトミュージアム撮影会&鉄道撮影マナー講座」が、埼玉県さいたま市の鉄道博物館で 2023年8月5日に開催された。当日の様子を紹介しよう。

鉄道博物館ナイトミュージアム撮影会&鉄道撮影マナー講座

閉館後の鉄道博物館でゆったり撮影! ドキドキの「ナイトミュージアム撮影会」

今回のイベントは、「鉄道のまち」を謳う大宮に本社を置くタムロンが、鉄道撮影マナー向上の啓発を目的にJR東日本大宮支社の協力を得て行なったもの。「第16回 タムロン鉄道風景コンテスト」の関連イベントでもある。予定していた定員150組300名を大幅に超える応募があったことから、抽選で選ばれた313名が参加した。夏休み期間で週末ということもあって、小学生ぐらいの親子連れやカップルで参加している人も多く見られた。

鉄道博物館ナイトミュージアム撮影会&鉄道撮影マナー講座

 

イベントの内容は「鉄道博物館ナイトミュージアム撮影会」と「鉄道撮影マナー講座」。「鉄道撮影マナー講座」は3チームに分けて行なわれ、自分が参加する講座の時間以外は、博物館の中を自由に撮影することができた。

鉄道博物館ナイトミュージアム撮影会&鉄道撮影マナー講座

 

閉館後に参加者を限定しての「ナイトミュージアム」ということで、見学も撮影もしやすい。参加者は思い思いに館内を歩き回って撮影を楽しんでいた。普段見慣れた駅のホームよりも低い位置から見るせいか、車両が大きく感じられる。

鉄道博物館ナイトミュージアム撮影会&鉄道撮影マナー講座

 

コンパクトカメラやスマートフォンで気軽に撮影を楽しんでいる人もいた。通称「撮り鉄」のようなヘビーユーザーばかりが参加するイベントかと思っていたが、家族連れも多く、なごやかな雰囲気だった。

鉄道博物館ナイトミュージアム撮影会&鉄道撮影マナー講座

 

会場ではタムロンレンズの貸し出しも行なわれた。中でも広角ズームや高倍率ズームの人気が高く、富士フイルムXマウント用レンズも想定以上に人気が高かったそうだ。

鉄道博物館ナイトミュージアム撮影会&鉄道撮影マナー講座

子どもたちも真剣に耳を傾けていた「鉄道撮影マナー講座」

「鉄道撮影マナー講座」の講師は、鉄道写真家の広田尚敬さんと金盛正樹さん。JR東日本大宮支社の社員も加わって講義が行なわれた。

鉄道博物館ナイトミュージアム撮影会&鉄道撮影マナー講座

鉄道博物館ナイトミュージアム撮影会&鉄道撮影マナー講座
講師の広田尚敬さん (左) と金盛正樹さん (右)

 

参加者を3チームに分けて全3回の講義で、いずれの回も「鉄道撮影マナーのお手本になってください」というメッセージからスタート。「マナー向上の核になって鉄道写真のマナー向上を全国に広めていこう」と参加者に呼びかけた。

鉄道博物館ナイトミュージアム撮影会&鉄道撮影マナー講座

必ず守りたい7つの撮影マナー

広田さんと金森さんが語る、守ってほしい鉄道写真の撮影マナーは7つ。「列車運行と撮影者の安全を最優先させよう」をはじめとして、「撮影者は互いに譲り合おう」「車体に向けての撮影はストロボをOFFに設定しよう」「人物スナップを撮る場合は声をかけよう」「撮影場所を考えてみよう」「避けるために考えてみよう」「撮影地を綺麗にすることを考えよう」と提案するかたちで解説した。

どれも当たり前のことばかりで難しいことではないけれど、普段から意識していないとうっかりマナー違反をしてしまっているのかもしれないなと、自分の撮影シーンを振り返りながら思った。

鉄道博物館ナイトミュージアム撮影会&鉄道撮影マナー講座

鉄道博物館ナイトミュージアム撮影会&鉄道撮影マナー講座
7つの撮影マナーは最低限守るべきこと。「避けるために考えてみよう」では、沿線の植物がじゃまになるからと刈り取ってしまう撮影者もいることから、現状を変えずに工夫して撮ることを提案。

列車運行と撮影者の安全を第一に

「列車運行と撮影者の安全を第一に考えてほしい」と語る広田さん。有名な撮影地では1か所に人が集中しやすいので、どうしてもトラブルの原因になってしまうことから、「自分の目、自分の感覚で安全な撮影地を見つけてほしい」と安全を強調して解説してくれた。

鉄道博物館ナイトミュージアム撮影会&鉄道撮影マナー講座

譲り合いの精神を持って撮影を楽しんでほしい

金盛さんは「安全な列車運行なくして鉄道写真は成り立たない」と話し、譲り合いの精神を持って撮影を楽しんでほしいと語った。安全な場所で撮っても迫力ある鉄道写真は撮れる。列車から離れた場所で空間を生かした撮影を楽しもうと、安全に撮影するための提案もあった。

鉄道博物館ナイトミュージアム撮影会&鉄道撮影マナー講座

 

それぞれの講義の最後には、JR東日本大宮支社が列車を運行する立場から、鉄道写真を撮る際に気をつけてほしいことを話してくれた。各回10分の講座は、どの回も予定の時間を過ぎて終了となった。

鉄道博物館ナイトミュージアム撮影会&鉄道撮影マナー講座

 

「ナイトミュージアム撮影会」の終了ギリギリまで撮影を楽しむ来場者たち。鉄道写真を撮る人がすべて悪いわけではないが、何かとトラブルが多いのは事実。「鉄道撮影マナー講座」は、この会場に来ていない人たちにも聞いてほしいと思った。

鉄道博物館ナイトミュージアム撮影会&鉄道撮影マナー講座

鉄道博物館ナイトミュージアム撮影会&鉄道撮影マナー講座