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会場を埋め尽くす圧巻のポートレート! レスリー・キー写真展「LIFE」が開幕

キヤノンギャラリー50周年企画展の第3弾、レスリー・キー写真展「LIFE」が2023年8月22日に東京・品川のキヤノンギャラリーSでスタートした。

レスリー・キー写真展「LIFE」レポート

 

レスリーの写真展は、2023年9月5日〜16日にもキヤノンギャラリー銀座で「JOURNEY.1」、キヤノンギャラリー大阪で「JOURNEY.2」がそれぞれ開催される。この3拠点の写真展が、キヤノンギャラリー50周年企画展と位置付けられている。

レスリー・キー写真展「LIFE」レポート

リチャード・アヴェドンへの想いを作品にこめた

アート・ファッション・広告と、幅広いジャンルで活動するレスリー・キー。今回の写真展は、キヤノンギャラリー50周年というだけでなく、写真家として25年目を迎えるレスリーにとってメモリアルな写真展でもある。さらに、彼が敬愛するリチャード・アヴェドンの生誕100年ということにも意味があると話してくれた。ファッションフォトグラファーのパイオニア的存在として知られているアヴェドンの写真集『In The American West』(1985年) を手にしたことが、レスリーが写真を始めたきっかけとなったからだ。

写真展のタイトルを「LIFE」と名付けたのも、25・50・100というタイミングの一致にインスパイアされてのことだ。会場を入って右手に展示されている目を引く14点の作品は、直近に撮影された最新作とのこと。

レスリー・キー写真展「LIFE」レポート

 

カラー作品のイメージが強いレスリーだが、会場の半分以上を占める114点のポートレート作品はモノクロだ。アヴェドンに敬意を表して、アヴェドンのポートレート作品のようにシンプルな白バックで撮影されている。それだけに1点1点のポートレートは迫力がある。作品数の豊富さもあって、会場は圧倒されるような空気感がある。

レスリー・キー写真展「LIFE」レポート

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被写体となった多数の著名人から寄せられた、今回の写真展に対するコメントも展示されていた。

この写真展のために世界中の著名人が協力

一方、カラー作品はさまざまなコミュニティや家族などを撮影したグループショットになっている。人種や肌の色など関係ない。写っている人のつながりを感じてもらいたいといということと、みんなが平和に暮らせる社会になってほしいという思いを込めて撮影したのだという。モノクロ作品との対比も印象的だ。

レスリー・キー写真展「LIFE」レポート

 

モノクロも含めて撮影期間はおよそ1年くらいだったが、被写体がいずれも著名人なだけに、スケジュールの調整がとにかく大変だったとのこと。「その人の生きざまがしっかり表れているベストショットを撮りたい」というレスリーは、世界各地の著名人を何度も訪れ、スケジュールを合わせてもらって撮影にこぎつけた。レスリーのメモリアルな写真展のための撮影ということで、最終的にはみんなが協力してくれたそうだ。

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オープニングイベントの来場者に配られた写真展の図録。6種類の表紙が用意されていた。

ポートレートを愛するすべての人とキヤノンユーザーに見てほしい

オープニングイベントの会場は来場者であふれていた。歌手の平原綾香さんがゲストで登場するというサプライズもあって、一時は身動きが取れないような状態にもなった。

レスリー・キー写真展「LIFE」レポート

 

「今回の写真展は、ポートレート写真愛好家にぜひ見てほしい」とレスリーは語ってくれた。表情や仕草、陰影や衣装選びなど、多くのことが撮影の参考になってくれたら嬉しいとのことだ。

レスリー・キー写真展「LIFE」レポート

 

さらに、キヤノンのカメラで撮影し、キヤノンの大判プリンターでプリントしているので、「キヤノンユーザーにもじっくり見てほしい」という。大伸ばしした作品で、肌の質感やディテールがここまで引き出せるというクオリティの高さを体感してほしいそうだ。

レスリー・キー写真展「LIFE」レポート

 

写真家やモデルをはじめ、多くの友人なども訪れて写真展のオープニングを盛り上げていた。

レスリー・キー写真展「LIFE」レポート
レスリーを激写する写真家のハービー・山口さん。

スペシャルトークイベントを開催

今後の在廊予定は? という質問にレスリーは、「9月7日から海外取材に行く予定だけれど、それまでの期間は、なんとか時間を作って在廊したい」と教えてくれた。9〜10月はファッションショーのシーズンで、撮影のためにミラノ、パリ、ニューヨークなどを回るそうだ。

レスリー・キー写真展「LIFE」レポート

 

そんな多忙なレスリーだが、会期中の8月26日にはトークイベントも開催される。10年以上撮り続けてきたミス・ユニバース・ジャパンの中から、美馬寛子さん (ミス・ユニバース・ジャパン2008) をゲストに迎えて語り合う。これまでの撮影秘話や、レスリーの写真に対する熱い想いが聞ける貴重なチャンスになりそうだ。

キヤノンギャラリー50周年企画展 : レスリー・キー写真展

品川「LIFE」

会期 2023年8月22日 (火) ~10月3日 (火)
会場 キヤノンギャラリー S
住所 東京都港区港南2-16-6 キヤノンSタワー1F
時間 10:00〜17:30
休館日 日曜・祝日
入場料 無料
問い合わせ キヤノンギャラリー S (TEL 03-6719-9021)

銀座「JOURNEY.1」

会期 2023年9月5日 (火) ~16日 (土)
会場 キヤノンギャラリー銀座
住所 東京都中央区銀座3-9-7
時間 10:30〜18:30
休館日 日曜・月曜・祝日
入場料 無料
問い合わせ キヤノンギャラリー銀座 (TEL 03-3542-1860)

大阪「JOURNEY.2」

会期 2023年9月5日 (火) ~16日 (土)
会場 キヤノンギャラリー大阪
住所 大阪市北区中之島3-2-4 中之島フェスティバルタワー・ウエスト1F
時間 10:00〜18:00
休館日 日曜・月曜・祝日
入場料 無料
問い合わせ キヤノンギャラリー大阪 (TEL 06-7739-2125)

スペシャルトークイベント

日時 2023年8月26日 (土) 13:30~15:00
会場 キヤノンホール S (東京都港区港南2-16-6 キヤノンSタワー3F)
ゲスト 美馬寛子 (ミス・ユニバース・ジャパン2008)
定員 先着200名
参加費 無料
申し込み WEBサイトより
https://canon.jp/personal/experience/gallery/archive/leslie-50th-sinagawa

 

 

レスリー・キー (Leslie Kee)

シンガポール生まれ。フォトグラファーとしてアート、ファッション、広告の撮影、映像監督などを中心に世界各国で活動。彼が手掛ける写真とアートマガジンのシリーズ「SUPER」は、世界の企業やYOHJI YAMAMOTOをはじめとするファッションデザイナーなどと積極的にコラボレーションを仕掛ける。LGBTのポートレートを撮影するプロジェクト「OUT IN JAPAN」は、第19回文化庁メディア芸術祭エンタテインメント部門審査委員推薦作品に選出。2020年東京オリンピック・パラリンピックの応援をテーマとした「→ 2020 レスリー・キーがつなぐポートレートメッセージ」では、2000名以上のポートレート撮影とプロモーション映像を監督している。
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