ニコンは、Zシリーズ用の交換レンズ「NIKKOR Z 600mm f/6.3 VR S」を2023年10月27日に発売する。価格はオープン。市場推定価格は約80万円 (税込)。
「NIKKOR Z 600mm f/6.3 VR S」は、FXフォーマット (フルサイズ) 用のZマウントレンズ。Zマウントの600mm超望遠レンズは、これまでに大口径単焦点の「NIKKOR Z 600mm f/4 TC VR S」、ズームレンズの「NIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VR」が発売されており、本製品はフルサイズ対応の600mmレンズとしては世界最軽量となる1,390g (三脚座装着時は1,475g)、全長約278mmの手持ち撮影可能な超望遠レンズとして作られた。
■S-Lineにふさわしい高い光学性能
レンズ構成はEDレンズ2枚とSRレンズ1枚を含む14群21枚。前から3枚目に口径の大きいPF (位相フレネル) レンズを使用し、色収差補正をしつつ、レンズの全長の短縮化、軽量化を実現した。
ナノクリスタルコートが施され、高い反射防止効果を発揮。優れた逆光耐性により、クリアな画像が得られる。また、最前面のレンズにはフッ素コートも採用し、汚れの付着を防いでくれる。
■STM使用の高速AF
AF駆動には静粛性とレスポンスに優れたSTM (ステッピングモーター) を採用。素早い合焦と動きのある被写体への追従性に優れ、動画撮影時にもなめらかなピント合わせを可能にする。
幅広のフォーカスリングに加え、4つのL-Fn2ボタンを持ち、MF時の操作性やAFのオン/オフ操作も快適に行なえる。さらに、メモリーセットボタンにピント位置を登録しておき、その位置に瞬時にピントを合わせる「メモリーリコール」にも対応する。
■強力な手ブレ補正VR機構を搭載
内蔵のレンズシフト方式の手ブレ補正VR機構は、5.5段分の補正効果を達成。対応するボディ (Z 9、Z 8、Z f)との連動によるシンクロVR時には6.0段分の補正効果が得られる。手ブレ補正効果が非常に高く、手持ち撮影でもシャープな描写が得られる。
■テレコンバーターに対応
Zマウント用のテレコンバーター「TC-1.4x」「TC-2.0x」に対応。テレコンバーター装着時にもAFとVR性能を最大限に生かした撮影を行なえる。「TC-1.4x」装着時には焦点距離840mm相当、「TC-2.0x」装着時には焦点距離1200mm相当となる。
■ハードな使用に耐える防塵・防滴性能
本製品は、ほかのS-Lineレンズと同じく、各部にシーリングを施し、高い防塵・防滴性能、防汚性能を発揮する。
NIKKOR Z 600mm f/6.3 VR S 主な仕様
対応マウント ニコンZマウント
焦点距離 600mm
レンズ構成 14群21枚 (EDレンズ2枚、SRレンズ1枚、PFレンズ1枚)
画角 4°10′ (撮像範囲FX)、2°40′ (撮像範囲 DX)
開放絞り F6.3
最小絞り F32
絞り羽根枚数 9枚 (円形絞り)
最短撮影距離 4m
最大撮影倍率 0.15倍
フィルター径 95mm
最大径×長さ 約φ106.5×278mm
質量 約1,390g (三脚座なし)、約1,470g (三脚座を含む)
付属品 レンズフード HB-105A、レンズキャップ LC-95B、裏ぶた LF-N1、レンズケース CL-C6