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画像の編集履歴まで記録、コンテンツ認証機能を搭載した世界初のカメラ「ライカM11-P」

ライカカメラは、35mmフルサイズのレンジファインダー式デジタルカメラ「ライカM11-P」を2023年10月28日に発売した。ボディカラーはブラックとシルバーの2種類。価格は1,474,000円 (税込)。

M11-P
ライカM11-P ブラック (ズミクロン M f2/28mm ASPH. 装着時)
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ライカM11-P シルバー (ズミルックス M f1.4/50mm ASPH. 装着時)

■基本性能は「ライカM11」と同等

本製品は、「ライカM11」と同等の撮像素子、画像処理エンジンを積んだモデル。両機の違いは新たに搭載される「コンテンツ認証機能」と外観の仕上げ、内蔵メモリーの容量 (M11-Pは256GB、M11は64GB) などとなる。

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左が「ライカM11-P」、右が「ライカM11」

 

撮像素子には有効約6030万画素の裏面照射型CMOSセンサーが用いられ、6030万画素、3650万画素、1840万画素の3つの画素数での記録 (DNG時) が選べるトリプルレゾリューション技術を採用している。

M11-P
※JPEG時は6010万画素、3620万画素、1820万画素

■「コンテンツ認証機能」を搭載

新機能である「ライカ コンテンツ クレデンシャル (Leica Content Credentials)」は、撮影する画像1枚1枚に署名が添付されるもので、デジタル画像の真正性を担保する証明として利用できる。画像が撮影時のオリジナルなのか、編集されたものなのか把握できるほか、編集が行われた履歴も記録される。

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「ライカ コンテンツ クレデンシャル」の設定画面

この機能は、Adobe (アドビ) が推進しているコンテンツ検証制度であるCAI (Content Authenticity Initiative) が提供するオープンソース規格に基づいており、「ライカM11-P」はこの世界標準となる「コンテンツ認証機能」をいち早く搭載したデジタルカメラといえる。

■赤いロゴを持たない控えめな外観デザイン

ボディデザインは「ライカM11」に準じるが、大きな違いとしてM11にある「Leica」の赤いロゴが省略され、ブラックはレンズ着脱ボタンを除き黒一色、シルバーはブラックとシルバーの2色によるモノトーンカラーとなっている。「Leica」のロゴはボディ上面に筆記体の刻印として入れられる。

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ボディ上面に刻まれた「Leica」のロゴ
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正面に赤い「Leica」ロゴのないシックなデザイン

 

ボディ部分は高強度マグネシウム合金のフルメタル。トップカバーは、ブラックモデルがアルミニウム素材にブラックペイントを施したもの。一方、シルバーモデルは真鍮の削り出しで、シルバー仕上げがされている。素材の違いからシルバーモデルの方が110g重くなっている。

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ライカM11-P ブラック (ズミクロン M f2/28mm ASPH. 装着時)

 

また、背面液晶モニターのスペックは「ライカM11」と同等だが、表面カバーは高硬度のサファイヤガラス製に変更され、反射防止と表面保護の効果があるコーティングが施されている。

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ライカM11-P シルバー

Leica M11-P 主な仕様

カラー ブラック、シルバー
撮像素子 35mmフルサイズ裏面照射型CMOSセンサー
有効画素数 約6030万画素
マウント ライカM バヨネットマウント (6ビットコード装備)
最大記録画素数 DNG (RAW) 6030万画素、JPEG 6010万画素
ISO感度 ISO 64〜50000
シャッター速度 メカシャッター時 1/4000秒〜60分、電子シャッター時 1/16000〜60秒
ファインダー 大型ブライトフレームファインダー (倍率 0.73倍)
画像モニター 2.95型 TFTタッチパネル式液晶モニター (2,332,800ドット)
記録媒体 SD/SDHC/SDXCメモリーカード (UHS-I/II対応)、内蔵メモリー 256GB
サイズ (幅×高さ×奥行) 約139×80×38.5mm
質量 ブラック 約455g、シルバー 約565g (いずれも本体のみ)
付属品 バッテリー BP-SCL7、バッテリーチャージャー BC-SCL7、ストラップ、ボディキャップ、ホットシューカバー、FOTOS用ケーブル USB-C (1m)