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キヤノンの写真・映像作家発掘オーディション「GRAPHGATE」第1回グランプリは逸見祥希さんに決定

キヤノンマーケティングジャパンが主催する第1回「GRAPHGATE (グラフゲート)」のグランプリ選考会が2023年11月25日、東京・品川のキヤノンホールSで開かれた。

第1回GRAPHGATE
第1回「GRAPHGATE」優秀賞受賞者 (前列) と選考委員 (後列)。前列中央がグランプリの逸見祥希さん。

1258名の応募者から選ばれた優秀賞は5名。グランプリには「(Un) acceptable Landscapes」を制作した逸見祥希さんが選ばれた。賞金100万円などの副賞が贈られるほか、1年後、キヤノンギャラリー S で個展が開かれる。

GRAPHGATEとは?

GRAPHGATE」は、これまでの公募とは一線を画し、今後、作家として羽ばたいていく新しい才能を見つけ、継続的にサポートすることを目指す。1人10分間のプレゼンテーションでは、自らの活動履歴を語り、今後、どのような作品を制作していくかを披歴した。

この企画の前身の一つ、「写真新世紀」では発表した作品を中心に議論されたが、ここでは作家そのものにフォーカスが当てられている。

選考委員 (敬称略)
梶川由紀 (キュレーター / 何必館・京都現代美術館)、品川一治 (映像プロデューサー / 株式会社トボガン代表)、千原徹也 (アートディレクター / 株式会社れもんらいふ代表)、長野智子 (キャスター / ジャーナリスト)、藤森三奈 (編集者・チーフプロデューサー / 株式会社文藝春秋『Sports Graphic Number』)、キヤノンマーケティングジャパン株式会社

グランプリは逸見祥希さんに決定

逸見さんの「(Un) acceptable Landscapes」は山梨県北杜市に数多く設置されているソーラーパネルのある風景をとらえたものだ。再生可能エネルギーはこれからの社会にとって必要な取り組みだが、景観や自然を損なう側面も持つ。また設備の耐用年数は約20年と言われ、廃棄への対応も課題だ。

逸見さんは自然環境と一体化した美しい風景として、ソーラーパネルが広がる光景を写真でとらえた。北杜市でパネルの設置反対運動を行なう団体の集会で、この写真を見せると、肯定的な反応が返ってきたそうだ。

選考では「クリエイティブで社会課題を解決する。逸見さんが作品を撮り続けることで社会がどう変わるのか。そこにサポートする意義がある」との観点から、逸見さんに決定した。

第1回GRAPHGATE
逸見祥希さん (左)

優秀賞・奥田侑史さん

奥田侑史さんは映像制作を行なうプロのクリエーターで、こうしたコンペティションに応募したのは初めてという。「選考で選ばれ、評価されることは、これまで仕事で得ることはなかった自信につながりました」と奥田さんは話す。

第1回GRAPHGATE
奥田侑史さんのプレゼンテーション

優秀賞・オカダキサラさん

オカダキサラさんは大学生のころ、拒食症を患った経験を話した。就活で社会に役立つスキルを問われ続けたことで、自らの存在理由を見失った。「ストリートスナップに惹かれ、街で起きている不思議な瞬間を撮影してきました。私の写真を見た人からは『気持ちが前向きになる』などと言われますが、病の中にいた私自身も自分の写真に救われました」

第1回GRAPHGATE
オカダキサラさんのプレゼンテーション

二次選考で選出された優秀賞5名と佳作7名の作品が展示されている「GRAPHGATE展 2023」は、キヤノンSタワー2階オープンギャラリー1・2で2023年12月22日まで開催される。

第1回GRAPHGATE
第1回「GRAPHGATE」優秀賞受賞者

GRAPHGATE展2023

会期 2023年11月24日 (金) ~12月22日 (金)
会場 キヤノンオープンギャラリー1・2
住所 東京都港区港南2-16-6 キヤノンSタワー2F
時間 10:00〜17:30
休館日 日曜・祝日
入場料 無料
問い合わせ キヤノンギャラリー S (TEL 03-6719-9021)

展示作家

■優秀賞
稲垣翔太、オカダキサラ、奥田侑史、逸見祥希、宮田裕介 (50音順・敬称略)

■佳作
殷鶯、岡田裕介、鈴木雄介、鷹巣由佳、長嶋一憲、山田荘一朗、山本雅也 (50音順・敬称略)

 

 

〈文・写真〉市井康延