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人は写真を見て何を感じるのか? 好奇心を満たすエッセイ『迷走写真館へようこそ』

大竹昭子さんのエッセイ『迷走写真館へようこそ』が発売された。

大竹昭子『迷走写真館へようこそ』

 

他人がどのように写真を見て、何を感じているのか。興味はあるが、なかなか話す機会はない。本書はそんな好奇心を満たしてくれる。

大竹さんは一枚の写真を選び、鑑賞する過程をつまびらかに解説する。本書に掲載されたのは38点。荒木経惟、小栗昌子、笹本恒子、佐藤時啓ら時代、ジャンルもさまざまな顔ぶれが並ぶ。

群集が写っていると何人いるのかを数える。緻密な作業だ。その情景から想起される記憶や連想は個人的な体験が反映され、時折共鳴する。瞑想が迷走していく。

■掲載作品の写真家

荒木経惟、池本喜巳、井津建郎、井上孝治、猪瀬光、植田正治、小栗昌子、尾仲浩二、小畑雄嗣、川口和之、鬼海弘雄、菊池東太、笹本恒子、佐藤時啓、沢渡 朔、須田一政、武田花、田中長徳、土田ヒロミ、中藤毅彦、楢橋朝子、西村多美子、花代、深瀬昌久、普後均、宮嶋康彦、村越としや、元田敬三、本橋成一、本山周平、森山大道、山縣勉、山田脩二、ロベール・ドアノー、渡辺克巳、渡辺眸

大竹昭子『迷走写真館へようこそ』

体裁 188×128mm・168ページ
価格 1,980円(税込)
発売日 2023年10月18日
発行 赤々舎

 

〈文〉市井康延