カメラと写真映像のワールドプレミアショー「CP+2025」が、2025年2月27日～3月2日にリアル会場とオンラインで開催。今年は過去最多となる125の企業・団体が出展しています。リアル会場から、注目の新製品や各社のイチオシ、取材スタッフが見つけた注目アイテムを紹介します。
ケンコー・トキナー
フィルター、カメラバッグ、双眼鏡、天体望遠鏡、トイカメラなどの幅広い製品を揃える「KenkoTokinaブース」と交換レンズの「Tokinaブース」、三脚の「SLIKブース」の3つのブースを展開。特にメインの「KenkoTokinaブース」では、遊び心いっぱいのトイカメラが入口付近に数多く展示されていた。
ウエストレベル撮影を楽しめるレトロなトイカメラ
「KenkoTokinaブース」で注目されていたのは、二眼レフカメラを手のひらサイズに縮めたようなスタイルのトイカメラ「PIENIFLEX M」。かわいいストラップも付属し、アクセサリーのように見えるが、実際に撮影が可能だ。記録画素数は約500万画素で、1：1のスクエアフォーマットでも撮影できる。正面のモードボタンを押すことで、写真・動画・音声録音の3つのモード選択が行え、モノクロを含む5種類のカラーフィルターで、好みの色調も楽しめる。
縦長のボディ上部をパカッと開くと、小さな液晶モニターが現れる。かつての二眼レフカメラのように、上からファインダーをのぞくウエストレベル撮影が楽しめるのだ。撮影データはmicroSDHC (別売) に保存。内蔵バッテリーはUSBで充電する。5月発売予定。価格はオープンで、市場想定価格は1万円台後半になるようだ。
渦巻き状のボケ効果「レインボーハロ」フィルター
レンズフィルターの新製品としては、これまでにない渦を巻くようなボケ効果と虹色のにじみが生じる特殊フィルター「レインボーハロ」(2024年12月13日発売) をイチ押し。併せて、好評の「BlackMist No.05」フィルターに86mm用と95mm用の2種類が5月に追加発売されることが発表された。
高品質な光学ガラスに特殊なカッティングを施した「レインボーハロ」フィルターは、画面中央に配した主要被写体はそのまま写り、その周囲にぐるぐると回るようなボケが生じる。また、光線状態によっては虹色のリングやゴーストが現れる。フィルターサイズは82mmのみで、より小さいフィルター径のレンズにはステップアップリング (別売) を使って装着する。
トキナーから新たにXマウント用AFレンズが登場
これまでキヤノンやニコンの一眼レフ用とソニーEマウント用の交換レンズを中心に作ってきた交換レンズブランドの「Tokina (トキナー)」が、富士フイルムXマウント用AFレンズを発表した。MFの魚眼レンズや望遠のミラーレンズではXマウント用も展開してきたが、XマウントのAFレンズはこれが初めてとなる。
2022年に発売されたソニーEマウント用広角ズームレンズ「Tokina atx-m 11-18mm F2.8 E」の富士フイルムXマウント版「Tokina atx-m 11-18mm F2.8 X」が3月14日に発売される。Xマウント使用時は、35mm判換算で16.5〜27mm相当の広角域をカバーするAFズームレンズ。マウント面にはmicroUSBコネクターを持ち、ファームウェアのアップデートに対応する。
三脚は定番モデルのアップデートが続く
国内を代表する三脚ブランド「SLIK (スリック)」のブースでは、定番シリーズのライトカーボン、カーボンマスターなど多数モデルを展示。スマートフォン用のミニ三脚やスタンドライトなど、Vlogユースのアイテムも充実している。
新たにアルカスイス互換となった3ウェイ雲台を装着した中型カーボン三脚「スリック ライトカーボン E73 II AC」(3月21日発売)。新型雲台「SH-747」はアルカスイス互換のクランプ部が90°回転し、取り付け角度の異なるカメラ底部のシューと望遠レンズの三脚座のシューのどちらにも瞬時に対応する。
数多く並ぶ参考出品の中で目を引いたのが、デザートカラーが施されたミリタリー調の三脚「スプリント PRO III EZ FDE」。FDEは「Flat Dark Earth」の略で、砂漠に見られるアースカラーとのこと。より大型の「プロ 700 DX FDE」や「マスター III FDE」も参考出品された。