機材レポート

E-3に相応しいハイレベルな新標準ズーム『オリンパス ZUIKO DIGITAL ED 12-60ミリF2.8-4.0 SWD』

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広角24ミリから望遠120ミリまでと、一般的な標準ズームよりも広い範囲(画角)をカバーするのがウレシイ。しかも、開放F値も変動タイプながら明るめ…。焦点距離と明るさのバランスが絶妙!

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◆オリンパスE-3 ZUIKO DIGITAL ED 12-60ミリF2.8-4.0 SWD(12ミリで撮影) Aモード -1補正 f11 1/30秒 WB晴天 ISO160 JPEG

 E-3と同時デビューの『ZUIKO DIGITAL ED 12-60ミリF2.8-4.0 SWD』は、オリンパス初となる超音波駆動方式SWD(Supersonic Wave Drive)のAFを搭載する新標準ズーム。E-3ボディと同様に、注目度の高い製品なんだよね。35ミリ判換算で24~120ミリ相当…。う~ん、実にオイシイ焦点域をカバーしてるなぁ。24ミリ相当なら本格的な広角効果(画角の広さ、遠近感の強調、など)が期待できるし、120ミリ相当なら100ミリ前後よりも“もう少し寄った感じ”で撮影できる。でもって、最短撮影距離も「0.25㍍」と、十分に満足できる値。

 しかし、ボクが持ってる「ED 14-42ミリF3.5-5.6」と比べると、かなり大きくて重いネ。14-42ミリは「フィルター径58㍉・全長61㍉・重さ190㌘」だけど、12-60ミリは「フィルター径72㍉・全長98.5㍉・重さ575㌘」だもん。そのぶん、ボリューム感のあるE-3ボディとのバランスは良好! ちなみに、この12-60ミリのサイズや重さは、ニコンのAF-S VR ズームニッコール24-120ミリF3.5-5.6Gに近いのよ(フィルター径72㍉・全長94㍉・重さ575㌘)。そして、AF時の快適さは言うに及ばず、MF時のリングの操作性や感触も、14-42ミリと比べて、12-60ミリは明らかにワンランク上なのだなー(14-42ミリもコンパクト軽量タイプの中では良好な部類に入るけど)。また、ハイグレードタイプの製品で、防塵・防滴性能が高いのも大きな魅力である。

 でもって、実写性能は…これで悪かったら怒るよねぇ(笑)。いや、実にハイレベルで安定した描写だったヨ。広角域から望遠域まで、そして絞り開放付近でも、特にアラらしいアラは確認できなかった。ZUIKO DIGITALには他の標準ズームもあるけど(高倍率ズームの18-180ミリも含め)、ズーム域・開放F値・サイズと重さ、AF性能・描写性能、それらを総合すると、この「ED 12-60ミリF2.8-4.0 SWD」が現時点で“E-3にベストマッチ”なのは間違いない。

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この12-60ミリをボクのE-510ボディに装着してみました。…うーん、ちょっとレンズの大きさが気になるなぁ。E-3ボディにはちょうどイイんだけどねー。

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◆オリンパスE-3 ZUIKO DIGITAL ED 12-60ミリF2.8-4.0 SWD(60ミリで撮影) Aモード f4.0 1/80秒 AWB ISO400 JPEG