若くして世を去った青年が遺したもの「HEIMA – 故郷」上田達写真展

2012年に山梨県の中央道で天井板が崩落した笹子トンネル事故。不幸にも犠牲となった9人のうちのひとりに上田達さん (当時27歳) がいる。事故の後、彼のパソコンには1万枚を超える写真が残っていたことを、彼の母・敦子さんが発見。2020年1月10日より写真展を開催する。

 

上田達写真展「HEIMA ─ 故郷」

 

上田さんの写真の多くはチベット、モロッコ、ネパール、カンボジアなど海外を旅した記録やスナップ。アジアに生きる人々が鮮やかに切り取られている。今回はその中でもチベットで撮影した写真を集めて展示している。精力的にアジアを訪れた、彼の生きた証、魂の記録に触れてほしい。

 

上田達写真展「HEIMA ─ 故郷」

会期 2020年1月10日 (金) 〜17日 (金)
会場 晩学
住所 東京都中央区銀座1-9-8 奥野ビル507号
時間 12:00〜18:00

 

上田 達 (うえだ わたる)
1985年、東京都生まれ。22歳のころから写真を撮り始める。(株) 電通テック入社、広告の仕事に携わる。2012年12月、山梨県中央自動車道・笹子トンネル天井板崩落事故により他界。享年27歳。写真集『紫の空』(田畑書店) も発売中。

 

 

 

〈文〉稲葉利二