若手写真家の力作を一堂に「2019年度ヤング・ポートフォリオ」展

清里フォトアートミュージアムが開館25周年を迎えた。スタートから毎年、35歳以下の若手写真家の写真を購入・収蔵し、昨年度購入したコレクションを展示する「2019年度ヤング・ポートフォリオ」展が行なわれる。

<2020.3.30>
新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、清里フォトアートミュージアムの臨時休館が発表されました。本展は休館あけからの開催となりますが、臨時休館期間は未定です。最新の情報は清里フォトアートミュージアムのオフィシャルサイト等でご確認ください。

 

2019年度ヤング・ポートフォリオ
淵上裕太(日本、1987)《上野公園 (いつもは、もっぱら歌舞伎町だ!!)》2017

 

芸術家は青年期に試行錯誤を重ね、代表作となる作品を生み出す。そうした才能を見い出し、作品を後世に残す一方で、彼らの活動を支援していく。これまでに世界77か国から10,508人による137,252点が応募され、46か国の802人、6,292点が所蔵されている。

所蔵リストには、今、写真界で活躍する人が多く見つかる。林典子さん、本城直季さん、亀山亮さん、野口里佳さん、渋谷敦志さんなど。購入価格は1点30,000円から。「海外を取材するドキュメンタリー写真家の応募が多かった時期があります。バイトをせずに次の取材に行けると喜ばれていました」と同館担当者は話す。

今年度の購入は8か国の22人から136点を選んだ。出力はほぼデジタルプリントが席捲したが、写真表現の幅は大きく広がったという。年々、海外や日本へ留学中の学生からの応募が増え、存在感を強めているのも事実だ。

審査に当たった川田喜久治さん、都築響一さん、細江英公さんの初期作品や、ウイリアム・クラインが30代のときに撮った「東京」も特別展示される。

 

「2019年度ヤング・ポートフォリオ」展

会期 2020年 4月1日 (水) ~6月14日 (日)
会場 清里フォトアートミュージアム
住所 山梨県北杜市高根町清里3545-1222
時間 10:00~18:00 (最終日は17:30まで)
休館日 火曜 (4月28日、5月5日は開館)
料金 一般800円、学生600円、高校生以下無料
問い合わせ 清里フォトアートミュージアム (TEL 0551-48-5599)

 

 

 

〈文〉市井康延