こころの記録として残された“花のポートレート” 馬場磨貴写真展「まぼろし」

馬場磨貴さんの写真展「まぼろし」が、2022年9月1日から開催される。

馬場磨貴写真展「まぼろし」

 

馬場磨貴さんは時々、散歩をしながら道端や民家の軒先で、花や植物をカメラに収めているという。シャッターを押したい衝動は一種の恋のようなもので、名も知らぬ花と向き合っていると、自分の内から聞いたことのない声が聞こえてくると語る。

今はこの世から消え去った花たちと、写真の中に蘇る鮮やかな過去の時間。馬場さんはそれを “まぼろし” と呼んだ。花のポートレートであり、日記よりも雄弁な “こころの記録” を、本展のために谷川俊太郎さんによって書き下ろされた詩「花」とともに会場でぜひ堪能してほしい。

馬場磨貴写真展「まぼろし」

会期 2022年9月1日 (木) 〜12日 (月)
会場 OM SYSTEM GALLERY
住所 東京都新宿区西新宿1-24-1 エステック情報ビルB1F OM SYSTEM PLAZA内
時間 10:00〜18:00 (最終日は15:00まで)
休館日 火曜・水曜
入場料 無料
問い合わせ OM SYSTEM GALLERY (TEL 03-5909-0190)

 

 

馬場磨貴 (Maki Umaba)

武蔵野美術大学短期大学部油画科卒業。在学中から写真を始める。日本写真芸術専門学校卒業後、朝日新聞社出版写真部に委託カメラマンとして勤務。2002年文化庁新進芸術家海外研修生としてフランスに留学。École nationale supérieure de la photographie d’Arlesに学ぶ。帰国後は写真展や写真集を発表するかたわら、フリーランスで雑誌や広告でも活動している。日本写真芸術専門学校、文化学園大学講師。
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〈文〉鬼沢幸江