世界中から寄せられた若手写真家の力作が並ぶ「2022年度ヤング・ポートフォリオ」展

清里フォトアートミュージアムは「2022年度ヤング・ポートフォリオ」展を2022年10月15日より開催する。

「2022年度ヤング・ポートフォリオ」展
川口 翼 (日本、1999) 《天国の木》2021

 

同館では毎年、国内外を問わず、35歳以下の写真家を対象に公募し、その作品を収集している。本展は今年収蔵した作品を展示するものだ。

応募は世界51か国の522人から1万1508点が寄せられた。選考は写真家のアントワン・ダガタさん、野口里佳さん、瀬戸正人さん、細江英公さんが行なった。

その中から購入したのは、24名 (国内16名) の133点。川口翼さんはいずれ来る死をぼんやりと意識しながら撮影したと話し、22歳という年齢で「独自の世界ができている」(野口選考委員) と今後が期待されている。

デンマークのマリー・ヴェングラーさんは、社会規範と人間の行動との影響を研究する。〈除け者〉シリーズは、異常とみられる肉体を作家自身で変装・演出し、撮影したものだ。ウクライナで活動していた2人の写真家は、ロシアの侵攻により国外へ退去。友人に託した写真は各地を転々とした後、日本へ届けられた。

本展では収蔵作品とともに、選考委員4名の初期作品 (ヤング・ポートフォリオ) 18点も展示する。

「2022年度ヤング・ポートフォリオ」展
久野梨沙 (日本、1987) 《木ートレート》2020

「2022年度ヤング・ポートフォリオ」展

会期 2022年10月15日 (土) ~12月4日 (日)
会場 清里フォトアートミュージアム
住所 山梨県北杜市高根町清里3545-1222
時間 10:00~18:00 (入館は17:30まで)
休館日 火曜
入場料 一般800円、学生600円、高校生以下無料
問い合わせ 清里フォトアートミュージアム (TEL 0551-48-5599)

 

 

〈文〉市井康延