鉄道を愛するすべての人へ! 鉄道写真のパイオニアから“ねこ鉄”、ジオラマまで「鉄道愛」展開催

清里フォトアートミュージアムの企画展「鉄道愛」が、2023年7月7日より開催される。

鉄道愛
滝口忠雄〈遥かな汽笛〉より《‘73 3/19 函館、大学に進む級友の歓送風景。輪踊りを始めた男子学生のむこうで、静かに別れを惜しんでいる女子学生の姿が印象的であった。》1971年

■展示作品ギャラリー (タップ/クリックで拡大します)


 

この企画は、JR東日本旅客鉄道による利用の少ない線区情報の開示がきっかけ。清里フォトアートミュージアムの最寄り駅である小海線・清里駅もそのリストに入った。そこで「清里地域へのエール」を込めて本展を行なう。

4部構成の一つは小海線をフィーチャー。観光客に愛され、地元民の生活を支えてきたこの路線の魅力を伝える。その一つは地元の写真館主・植松波雄さんが残したC56型蒸気機関車の雄姿だ。清里駅前には同型の149号が今も展示され、JR小海線統括センターも本展に協力する。

また、日米の撮り鉄のパイオニアである広田尚敬さんとO.ウインストン・リンクさん、蒸気機関車最後の時代を収めた元国鉄電気機関士の滝口忠雄さんなどによる、まさに鉄道愛あふれる写真が並ぶ。さらに、新たな鉄道写真に取り組む一人として、鉄道写真家の山下大祐さんを選んだ。機能美に着目し、新しいイメージを作ろうとする彼の視点から次世代の姿を探る。

中井精也さんも参加する。特別編として「ねこ鉄」シリーズの展示を行なうほか、9月2日と3日は中井さんの作品を展示・販売するギャラリー&ショップ「ゆる鉄画廊 NOMAD」を開き、ギャラリートークも開催。

来館者が集い、交流できる特別スペースも設置。そこでは1920〜30年代のアメリカの山岳鉄道を再現したジオラマを公開。8月5日には、作者である鯉江充さんを招き、ジオラマ撮影会も開く。来館者が自作を掲示できる「撮り鉄広場」も設ける。

■展示作家

O. ウインストン・リンク、広田尚敬、滝口忠雄、植松波雄、中井精也、山下大祐、鯉江 充 (ジオラマ)

写真展「鉄道愛」

会期 2023年7月7日 (金) ~9月24日 (日)
会場 清里フォトアートミュージアム
住所 山梨県北杜市高根町清里3545-1222
時間 10:00~18:00 (入館は17:30まで)
休館日 7〜8月は無休、9月は火曜休館
入場料 一般800円、学生600円、高校生以下無料
問い合わせ 清里フォトアートミュージアム (TEL 0551-48-5599)

関連イベント

■ジオラマ作家・鯉江充によるジオラマ撮影会
8月5日 (土) 13:00〜

■山下大祐×瀬戸正人副館長 アーティスト・トーク
8月5日 (土) 14:00〜

■滝口忠雄×雑誌『旅と鉄道』編集長・真柄智充 アーティスト・トーク
8月5日 (土) 15:30~

■中井精也「ゆる鉄画廊NOMAD」出店&ギャラリートーク
9月2日 (土) 〜3日 (日)

■撮り鉄広場
会期中毎日
※2Lサイズまでの鉄道写真1点を持参で入館料が500円に。

 

 

〈文〉市井康延