総合写真祭プロの部受賞者4人の写真展「フォトシティさがみはら 2023 プロの部受賞作品展」

「フォトシティさがみはら 2023 プロの部受賞作品展」が、2024年2月6日より開催される。

フォトシティさがみはら2023プロの部受賞作品展
さがみはら写真賞を受賞した渡邊耕一さんの写真集『毒消草の夢 デトックスプランツ・ヒストリー』より

 

神奈川県相模原市は23回目となる総合写真祭「フォトシティさがみはら 2023」を開催し、プロの部で4名の写真家を顕彰した。

この写真祭は写真を通して市民が芸術に触れ、また市の文化を国内外に発信している。国内で活動するプロの中堅写真家を対象にした「さがみはら写真賞」は、写真集『毒消草の夢 デトックスプランツ・ヒストリー』(2022年 青幻舎刊) を制作した渡邊耕一さんが選ばれた。

渡邊さんは1967年生まれ。IMI研究所 (現・写真表現大学&Eスクール) で写真を学び、植物と人間の関わりをテーマに撮影してきた。同作では江戸時代の植物図譜に載る謎の薬草をたどり、メキシコやアジアへも足を運んだ。毒や薬、資源にもなる「植物の実態へ新たな光をあてる力作」と審査員の伊藤俊治さんは評する。コロナ禍に翻弄された現代にも通じる内容だ。

「さがみはら写真アジア賞」は、ERIC (エリック) さんの写真集『香港好運』(2018年 禅フォトギャラリー刊) に決まった。香港生まれの彼は返還された年に来日。日本で写真を学び、ストリートスナップを発表してきた。受賞作は香港人が何者かを問う一方で、自らのアイデンティティーがそこにあり続けていることを表明している。

「さがみはら写真新人奨励賞」は、宛超凡さんの写真集・写真展『河はすべて知っている-荒川』(2022年 STAIRS PRESS刊) と、西野嘉憲さんの写真集『熊を撃つ Bear Hunting』(2022年 閑人堂刊) に贈られた。宛さんは精密な写真の構成と展開で川に潜在する記憶と精神を写し出し、西野さんは熟練の猟師たちが見いだす野生の命の輝きを活写したと評価された。

フォトシティさがみはら2023プロの部受賞作品展
さがみはら写真新人奨励賞を受賞した西野嘉憲さんの写真集『熊を撃つ Bear Hunting』より

フォトシティさがみはら 2023 プロの部受賞作品展

会期 2024年2月6日 (火) ~19日 (月)
会場 ニコンプラザ東京 THE GALLERY
住所 東京都新宿区西新宿1-6-1 新宿エルタワー28F
時間 10:30〜18:30 (最終日は15:00まで)
休館日 日曜
入場料 無料
問い合わせ THE GALLERY (TEL 0570-02-8080)

フォトシティさがみはら 2023 プロの部受賞作品

■さがみはら写真賞
渡邊耕一『毒消草の夢 デトックスプランツ・ヒストリー』(写真集)

■さがみはら写真アジア賞
ERIC『香港好運』(写真集)

■さがみはら写真新人奨励賞
宛 超凡『河はすべて知っている-荒川』(写真集・写真展)

■さがみはら写真新人奨励賞
西野嘉憲『熊を撃つ Bear Hunting』(写真集)

 

 

〈文〉市井康延