写真の役割を解き放った“ゼロ地点” 普後均写真展「遊泳」

普後均さんの写真展「遊泳」が、2026年6月5日より開催されます。

普後均個展「遊泳」

 

「写真は単なる現実のコピーではない」「目の前の対象物を今という時間に閉じ込めることだけが写真の役割ではない」という思いを強く抱いていた普後さんが、試行錯誤をしながら辿り着いたのが本作。1971年から1997年にかけてパリ、ニューヨーク、日本などで撮影したモノクロ作品です。「写真は現在性や記録から自由になった文学的な表現も可能である」と確信を抱いた初めてのシリーズとなります。

普後さんは、いけすのコイを撮影したときに、喘息の発作で苦しんだ幼少期の思い出が結びつき、本シリーズの制作に至ったといいます。薬によって発作から回復していくように、過剰な重力から徐々に解放される間に浮かんでは消えていくイメージが表現されています。

複数の写真の連なりや、残像の行き来によって生まれる世界を、文学や音楽、建築物のように組み上げるという普後さんの作風が確立した “ゼロ地点” の作品群です。

会期中の6月7日には、キュレーター・写真研究者の小髙美穂さんをゲストに迎えてのギャラリートークも開催されます。

普後均個展「遊泳」

会期 2026年6月5日 (金) 〜28日 (日)
会場 ふげん社
住所 東京都目黒区下目黒5-3-12
時間 12:00〜19:00 (土曜・日曜は18:00まで)
休館日 月曜・火曜
入場料 無料
問い合わせ ふげん社 (TEL 03-6264-3665)

ギャラリートーク 普後均×小髙美穂

日時 2026年6月7日 (日) 14:00〜15:30
会場 ふげん社
登壇者 普後均、小髙美穂 (キュレーター、写真研究者)
参加費 1,200円 (税込)
備考 オンライン配信あり (参加費は会場観覧と同額)
※アーカイブ視聴可能期間は2026年7月5日 (日) まで。
申し込み WEBサイトより
https://fugensha.jp/events/260607talk/

 

普後 均 (Hitoshi Fugo)

1947年生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業後、細江英公氏に師事。1973年に独立。2010年伊奈信男賞受賞。写真集に『FLYING FRYING PAN』『ON THE CIRCLE』『BLACKOUT』『WATCHERS』『KAMI』など。国内外での個展・グループ展多数。