機材レポート

肌身離さず持ち歩いて撮りまくる!スリムなコンパクトデジカメの楽しさはコレ!

T10

イバーショットT10のような「スリム機な高機能コンパクトデジカメ」は、ボクの生活には欠かせないアイテム。撮影を予定しないお出かけの他、一眼レフを使用する撮影にも重宝する。一眼レフを収納して移動する際のスナップやメモなどに活用するのだ。

ボクにとって、コンパクトデジカメは財布やケータイと同じようなモノかな? まあ、さすがに近所のコンビニや自販機に行く時には持って行かないけ
ど、打ち合わせのため編集部に行ったり、新宿の量販店に買物に行ったり、そういう“撮影を予定しないお出かけ”には必ず持って出かける。なかでも、スリム
タイプのコンパクトデジカメは、ケータイを扱っている感覚とそう変わらないから、どんな小型バッグでも、楽に収納することができる。

 スリム機の定義は明確ではないが、レンズ収納時のボディ厚みが「20ミリ前後」のカメラが、このクラスに該当するんじゃないかな。ボクが最初に
買ったスリム機は、約3年前のキヤノンIXYデジタルL(400万画素機)。このカメラは単焦点レンズを採用していたこともあり、他のズーム搭載機と比べ
ると、厚みだけでなく全体に小振りだった。その後も、富士フイルム・ファインピックスのF420やZ2や、キヤノンIXYデジタル50といったスリム機を
使用してきた。もちろん、スリムタイプではないコンパクト機も使っているけど、機材の入れ替え(売り買い)をするときには、ラインナップの中に「必ずスリ
ム機を残そう!」と意識している。

 驚異的なペースでコンパクトデジカメを買い続けるボクは、これまた驚異的なペースで売却している。でないと、収納に困るし、資金的にも困ります
(苦笑)。そんなボクが今所有しているスリム機は『ソニー・サイバーショットDSC-T10』。実は、前モデルのT9を所有してたんだけど、このT10が
発売されると速攻で買い替えましたヨ。「有効画素数が600万画素から720万画素にアップ」…という点は、個人的にはあまり興味はなかったね。600万
画素でも十分高画素だから。その他の点でも、T9の満足度はかなり高かった。ボディの材質感や作りが上質で、効果の高い光学式手ブレ補正も搭載し、AFの
仕様やレスポンスも良好。シャッターが切れる時の感触も好き。また、ソニーのコンパクトデジカメって、動画撮影時の音質がクリアなんだよね。データをPC
にコピーして再生すると、それがよくわかる。

 そういった点を継承しつつ、新しいT10では、露出補正ボタンが独立したり(T9は露出補正もメニュー内にあるため、他の項目を設定した後だと、
すぐには呼び出せない)、スライドカバーの形状が変更されてグリップしやすくなった。最高感度はISO640からISO1000にアップし、カラーモード
で「ビビッド」や「ナチュラル」が選択できるようになった。また、他社で言う「スーパーマクロモード」に相当する「拡大鏡モード」が、メニュー内からでは
なく、通常のマクロモードと同様に切り替えられる(十字状キーの右側)。そうそう、動画撮影時にズームできるようになった点もイイね。

T10back

背面右下のボタンを押すと、露出補正のバーが表示される。そして、十字状のキー(上と下)で補正量を調節。露出補正モードを抜けるには、背面右下のボタンをもう一度押すか、シャッターボタンを半押しする。その場合、補正値は液晶モニターの右下表示される。

 T9に馴染んでいたので、T10に買い換えても、操作性に関してはそう違和感はなかった。あ〜、やっぱ独立した露出補正ボタンは便利だわ。でも、感度
オート時に「意外と感度を上げてくるなぁ」と感じたね。晴天風景を広角側で撮影してISO125とかに上げてくるんだもん(オート時の最高感度は
ISO320)。T9だと、同じシチュエーションでもこんなに上げなかった。このあたりは、最高感度をISO1000まで引き上げた自信ですかね? 実
際、ISO125とかでも、ノイズ感はそう気にならないので、撮影者の技量や撮影状況を考慮すれば、少しでも速いシャッターがきれる感度アップは、十分に
納得できる。もちろん、画質を重要視する場合は、最低感度のISO80に設定するとイイ(ボクはオートで使うことが多いけど)。

Ticket

週末に使えるフリーきっぷを使って、郊外のローカル線に“乗り鉄”である。そのきっぷを列車内で記念に撮った。こういった変テコな撮影(人から見ると)も、T10のようなスリムなコンパクトデジカメなら気兼ねなくできちゃう。

Train

ローカル線の旅を終え、帰りの列車が到着するのを待つ。四方から聞える虫の音がイイ感じだナ…。あ、ようやく来た! カメラバックからT10をサッと取り
出し、進入してくる列車を撮る。感度はオートでISO320までアップしたが、それでもシャッターは1/13秒と低速。それが、イイ感じの被写体ブレを生
み出した。とっさの撮影だが、光学式手ブレ補正のおかげで、手ブレは起きなかった。さすが!!

 いつどこで面白いシーンに出会うかわからない。だから、出歩く際には、可能な限りカメラを持ち歩きたいと思っている。駅に向かう途中に見かけた変
な看板や、味のあるワンニャンたち、季節を感じさせる雲…。そういった何気ないモノや風景を発見したら、上着のポケットやショルダーバッグから、サイバー
ショットT10のようなスリムなデジカメをサッと取り出して、気軽に&気ままにスナップする。こういうカメラなら、一眼レフと違って、連続的に撮影して
も、周囲にいる人たちに威圧感や不快感を与えない。この軽快さは、スリム機ならではの魅力なんだよね。