機材レポート

注目度No1「フルサイズD」見参!『ニコンD3』

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全体的に丸みを帯びたD3のボディデザイン。特にペンタ部が印象的。攻撃的だった(個人的にそう感じた)D2系ボディよりも、どことなく優しい雰囲気なのだ。しかし、その潜在能力はD2系をはるかに凌ぐ。ちなみに装着レンズは、自前の「AF-S VRズームニッコールED24-120ミリF3.5-5.6G」。

 11月30日、いよいよニコンユーザー&ファン待望のフラッグモデルが発売された。そう、35ミリ判フルサイズを採用した『ニコンD3』である。ボクはその1日前に入手。といっても、仕事用に借用したワケだけど。このD3、以前にもこのブログで紹介したけど、あのときのボディはβ版だった。また、ボク自身も編集部でちょろっと触った程度…。でも、今回は製品版ということで、きっちり実写して紹介するよ~!

 まず、最初にD3を手にして感じるのは、どっしりとしたボディの重み…ではなくて、大型3.0型・約92万画素の液晶モニターの見栄えの良さ。いや、まだ実写する前のメニュー表示で感心したからね。明るくて、メリハリ(色やコントラスト)があって、超高精細でさ。とにかく、この高精細感は見事! 20万画素台の液晶モニターと見比べると、その違いは明白。試しに撮影したカットを拡大再生して、その高精細さをもっと味わってみよう。えーと、モニターの左側に縦に並ぶボタンの上から2番目の「サムネイル/拡大ボタン」を押しながら、メインコマンドダイヤル(背面側のダイヤル)を右側に向かって回転させる…と。うわっ、最大倍率の約27倍(画像サイズLの場合)にしたら、ピント位置や画質じゃなくて、ドットが見えちゃってるよ!!(苦笑) ということで、チェックのため倍率を上げても“最大倍率の1段手前”で止めるのがミソかな。

 ニコンは、このD3の登場に合わせて、デジタルカメラにおける35ミリ判フルサイズを「FXフォーマット」と命名。ああ、そうか、FXのFはフィルムのFか!(笑) ファインダーの仕様は当然「視野率約100㌫」で、フルサイズで「倍率約0.7倍」というファインダー像の大きさも十分。そして、その明るくてキレの良い見え具合にも感心する。「高密度51点AFシステム」は、AFエリア数の多さ以上に、画面の主要部分を、飛び飛びの“点”ではなく、限りなく“面”に近い感覚でカバーできる事に驚く。これは三脚で構図を固定した場合などで威力を発揮してくれるよー。

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ピクチャーコントロールの「ビビッド」を選択して、黄色に色づいた葉の色を強調する。…って、ちょっと強調し過ぎた感じ(苦笑)。このカメラの場合「スタンダード」でけっこう鮮やかに仕上がるので、一般的にはスタンダードを基本にするとイイだろう。特に黄系統の色などは、ビビッドにするとクドくなりがちなので要注意。 ◆ニコンD3 AF-S VRズームニッコールED24-120ミリF3.5-5.6G(120ミリで撮影) Mモード f8 1/40秒 WB晴天 ISO400 JPEG

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風で大きく揺れる紅葉を「3D-トラッキング」機能を駆使して、果敢にAFで追い続けてみた。さすがに、途中から追いきれずAFが迷走し始めたが、あまり揺れが大きくない場合だと、ちゃんと狙った葉にAFが追従した。いや~、これにも感心したネ! ◆ニコンD3 AF-S VRズームニッコールED24-120ミリF3.5-5.6G(120ミリで撮影) Aモード f5.6 1/60秒 WB晴天 ISO800 JPEG