機材レポート

大柄ボディの常備レンズを選んでみよう!『ニコンD3』

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大柄なD3ボディに装着した「AFニッコール50ミリF1.4D」は、視覚的なバランスはイマイチかもね…。でも、フードを装着すれば、かなりバランスが良くなる。もちろん、携帯性を重視する場合には“フードなし”でイイと思う。

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フルサイズでの「50ミリ」は、自然な画角が得られる焦点距離。目の前の風景やモノを、誇張せず自然に表現できるのだ。 ◆ニコンD3 AFニッコール50ミリF1.4D Aモード f4 1/100秒 ISO400 RAW

 Dシリーズのフラッグシップモデル『ニコンD3』は、とーぜんボディのサイズや重さもフラグシップ級。幅159.5×高さ157×奥行き87.5㍉・重さ1,240㌘(本体のみ)。その大きさや重みに“風格や信頼感”を感じる一方、ボクのように、主に公共交通機関(列車やバスなど)で移動する者にとっては大きな負担になる。まあ、重さはまだ我慢できる、それなりに覚悟すればイイから。でも、大柄でかさ張るのは困る。バッグに収納するのが大変なのヨ。ほぼ同時期に登場したDXフォーマットのフラッグシップモデルD300と比較すると、高さ12.5㍉・高さ43㍉・奥行き13.5㍉…これだけ大きいのだ。

 その中でも特に問題なのは「高さ43㍉」。D3もボディ単体なら、ボクが使用している「ドンケF-2」のような中型バッグにも、さほど問題なく収納できる。でも、レンズを装着すると途端に収納が難しくなる。移動に徹すれば「ボディのみ」もアリだろうけど、移動の最中にハッっとする魅力的な場面やモノに出くわすことも多い。だから、使用頻度の高いレンズを常備(常に装着)しておきたいところ。

 だが、D3のような形状&サイズだと、高さが災いして横置き(グリップを上にして、レンズは身体の外側に向く)は難しい。レンズを上向きにしてもキツイ。ボックスタイプの中仕切りを外せば何とかイケルけど、それだと今度は交換レンズが入らなくなる。しかも、ボディ前面部にデッドスペース出来まくり…。まあ、もっと大きなバッグを使えばイイんだろうけど、前述のとおり主に公共交通機関で移動していると、機材もバッグもかさ張るのはツライ。

 そこでオススメしたのは、コンパクトな単焦点の標準レンズ。代表的なのは、ボクも持ってる『AFニッコール50ミリF1.4D』。値段の安さと軽快さを優先するなら「同50ミリF1.8D」かな。まあ、スナップ的に使うなら、28ミリF2.8や35ミリF2の方がしっくりくる人が多いだろうけど(画角が)、開放F値が明るめの50ミリなら、ズームレンズとの“住み分け”もうまくいきそう。

 あと、コンパクトで、適度に明るく、近接能力の高い「標準マクロ」なんかもイイかも。純正の「AFマイクロニッコール60ミリF2.8D」はけっこう大柄だから、シグマの「マクロ50ミリF2.8 EX DG」を選ぶかナァ。まあ、このレンズも“フード込み”だと、少し全長が長くなるけどね(ねじ込み式なので、ちょっと着脱が面倒)。…ということで、ボクも持ってるMFタイプの標準マクロ『Aiマイクロニッコール55ミリF2.8S』が、意外とイイ感じかも。このレンズ、前玉が奥まった位置にあるから“フードなし”で使えるからね~。

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全長は少し長めだが、細身で携帯性の良い「Aiマイクロニッコール55ミリF2.8S」。最大撮影倍率は0.5倍。このレンズ、25年以上も前に買ったモノだが、今でも「現行品」なのだな~。

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公園を散策中、足元の枯葉の裏に、冬眠準備中(?)のてんとう虫を見つけた。標準マクロは、こういった身近なモノのクローズアップに便利なレンズである。 ◆ニコンD3 Aiマイクロニッコール55ミリF2.8S Aモード f2.8 1/50秒 -0.3補正 WB晴天 ISO400 JPEG