機材レポート

定評のある90ミリとの操作性や役割の違いは…?『タムロン SP AF60mm F/2 Di II LD [IF] MACRO 1:1』

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約2か月くらい前に発売された『タムロンSP AF60ミリF2 Di II LDマクロ1:1』は、開放F値「F2」の抜群に明るい中望遠マクロレンズで、その描写もなかなか良好…というのは、前回(間が空いちゃったけど)のレポートで紹介したよネ。レンズの性格(特長)上、マクロ域の描写よりも、絞り開放付近の描写の方が気になってしまう。ま、しょーがないか。ボク自身、このレンズを選ぶ際には”大口径である”という事を強く意識するし。ちなみに、花などのクローズアップ撮影を考えるなら、より画角が狭くてMF操作に優れる同社の「SP AF90ミリF2.8 Di マクロ1:1」の方を選択するだろう。そうなんだよね、今回の60ミリF2はMFの操作性や操作感がイマイチなのが惜しい! ワンタッチAF/MF切り替えじゃないし、MFリングの操作フィーリングも90ミリほど滑らかじゃない。重いというか、渋いというか…。ま、90ミリの操作フィーリングが群を抜いてイイから、つい気になっちゃう。ちなみに、フルタイムマニュアルの機能はあるので、実用上気になることは少ないかもしれないけどね。

いずれにせよ、標準ズーム(高倍率ズームも含む)をサポートする交換レンズとして考えると、90ミリ台相当の中望遠画角や、明るい開放F値は、かなり魅力的だと思う。実際、レンズを標準ズーム(さほど明るくない一般的な製品)から60ミリF2に交換すると、そのファインダー像の明るさやクリアさに感心する。そんでもって、F2〜F2.8くらいの絞り値で撮って、画像再生してみると「レンズの魅力って画角変化だけじゃないんだよなぁ」って実感するからね〜。

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AFとMFの切り替えは、側面の切り替えスイッチを操作しておこなう”ごくフツー”の方式。ちなみに、AFの駆動スピードは少し遅め(同社の高倍率ズームのような感じ)。

緑と花の植え込み・開放
F2開放で撮影
◆キヤノンEOS40D タムロンSP AF60ミリF2 Di II LDマクロ1:1 Aモード WB太陽光 ISO200 3888×2592ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)

F2の開放での描写。当然、被写界深度は浅めだが、ピントが合っている部分はけっこうシャープ。周辺光量低下もあまり目立たない。…が、点光源の部分はさすがに口径食が見られる。ま、その描写が気になる場合は、1段〜1段半くらい絞って撮ると、けっこう改善される。ただし、その際の絞りの形は90ミリほどキレイじゃないけどね。

緑と花の植え込み・F2.8
F2.8で撮影
◆キヤノンEOS40D タムロンSP AF60ミリF2 Di II LDマクロ1:1 Aモード WB太陽光 ISO200 3888×2592ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)

寝そべる猫
◆キヤノンEOS40D タムロンSP AF60ミリF2 Di II LDマクロ1:1 Aモード F2.8 1/200秒 WB太陽光 ISO200 3888×2592ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)

花
◆キヤノンEOS40D タムロンSP AF60ミリF2 Di II LDマクロ1:1 Aモード F2 1/800秒 +1補正 WB太陽光 ISO200 2592×3888ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)