画面の横幅を伸ばしたニコンIの改良版
ニコン M
画面の横幅を32㍉としたニホン判の問題の対策として、とりあえず応急処置を施した機種がニコンMで、1949年の10月に発売された。7枚歯のスプロケットを8枚歯のものに変えてライカ判と同じパーフォレーション8個分のフィルム送りとし、画面枠を横に広げたのだが、内部機構の関係で36㍉までは到達せず、 34×24㍉となった。これは次のニコンSまで続く。
シリアル番号の話
ニコンMのボディにはI型との識別のためにシリアル番号の頭に”M”の文字を刻印している。当時のニコンのシリアル番号は最初の3桁は609となるはずなのだが、ごく少数のM型では906が使われたものが確認されている。彫刻のためのテンプレートを、ミスで上下を逆にセットしたものと推測されている。