機材レポート

今、買うならどっち? オリンパス PEN E-PL9 vs. OM-D E-M10 Mark III

多彩なアートフィルターで個性的な作品づくりが楽しめるエントリーモデル。スタイリッシュな「PEN E-PL9」と一眼レフライクな「OM-D E-M10 Mark III」を、撮影スタイルに合わせて選ぼう。

オリンパス PEN E-PL9 vs. OM-D E-M10 Mark III

性能はほぼ互角のコンパクトモデル。デザインと撮影スタイルで選び分ければヨシ!

オリンパスのマイクロフォーサーズは、OM–DとPENの2本立て。そのエントリーモデルが、「OM–D E–M10 MarK III」と「PEN E–PL9」だ。大きく異なるのがデザイン。E–M10 MarK IIIは、OM–Dシリーズ共通の一眼レフライクな形。EVFを持ち、いかにも本格派の雰囲気だ。対するE–PL9はコンパクトカメラの延長を思わせるスタイルで、オシャレを意識する女性にも似合う。液晶モニターが下方へ180度回転し、自撮りも楽しめる。

手ブレ補正機能はE–PL9の3軸に対し、E–M10 MarK IIIは5軸だ。効果はE–PL9の3.5段に対し4段。数字上はわずか0.5段の違いだが、ファインダーを覗いてしっかり構えられるため、高い効果が期待できる。また、E–PL9では新アートフィルターのネオノスタルジーに注目。30年以上前のカラーネガプリントが退色したような仕上がりが楽しめる。

ファインダーを覗いたスタイルで撮影し、より作品のレベルを向上したい人にはE–M10 MarK III、スタイリッシュなデザインと多彩なアートフィルターで、本格的な写真を楽しみたい人にはE–PL9がおすすめだ。

 

【表現力】アートフィルターが充実し個性的な作品づくりができる

オリンパス PEN E-PL9 vs. OM-D E-M10 Mark III

E-PL9 にはアートフィルター「ネオノスタルジー」が加わり、カラーネガの退色を思わせるノスタルジックな写真が撮れる。多彩なアートフィルターで、表現力ではE-PL9が1歩リードだ。

■ノスタルジックなカラー写真をデジタルで再現

マゼンタ被りしたハイライトと、ややグリーンに寄ったシャドー部が印象的だ。まるで30年以上前に撮影し、退色してしまったカラープリントを思わせる。アートフィルターなしの通常の仕上がりと比べると、違いがよくわかる。

 

ネオノスタルジー
オリンパス PEN E-PL9 vs. OM-D E-M10 Mark III▲OLYMPUS PEN E-PL9 M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ ネオノスタルジー 絞りF5.0 1/100秒 ISO200 WB:オート

 

アートフィルターなし
オリンパス PEN E-PL9 vs. OM-D E-M10 Mark III▲OLYMPUS PEN E-PL9 M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ 絞りF5.0 1/100秒 ISO200 WB:オート

 

■最上位モデルと同じ画像処理エンジン

画像処理エンジンはどちらもOM-D E-M1 Mark IIと同じTruePic VIIIだ。画像処理専用クアッドコアと演算処理等のクアッドコアをひとつのチップにすることで、高速化と低消費電力化を実現している。

オリンパス PEN E-PL9 vs. OM-D E-M10 Mark III

 

【手ブレ補正】強力な手ブレ補正機能が手持ち撮影の範囲を広げる

オリンパス PEN E-PL9 vs. OM-D E-M10 Mark III

E-PL9は3軸だが、E-M10 Mark IIIは5軸の手ブレ補正機能を搭載し、高い手ブレ補正効果が得られる。暗い場所はもちろん、マクロ撮影や望遠撮影にも威力を発揮する。これはE-M10 Mark IIIの勝ち。

■マクロ撮影に強い5軸手ブレ補正

E-M10 Mark IIIは、上下角度ブレ、左右角度ブレ、回転ブレに加え、上下シフトブレと左右シフトブレの補正も行なう5軸手ブレ補正を持つ。シフトブレ補正は特にマクロ撮影に効果が高い。

オリンパス PEN E-PL9 vs. OM-D E-M10 Mark III

 

■スローシャッターで被写体ブレを生かす

噴水を1/8秒のスローシャッターで撮影。水がブレて不思議な雰囲気になった。4段分の5軸手ブレ補正機能を持つE-M10 Mark IIIは、余裕で手持ち撮影できる。被写体ブレを生かした写真を撮るのも、手ブレ補正機能の楽しさだ。

オリンパス PEN E-PL9 vs. OM-D E-M10 Mark III▲OLYMPUS E-M10 Mark III M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ 絞り優先AE F11 1/8 秒 -0.3 補正 ISO200 WB:オート

 

【AF】121点の広いAFエリアをタッチ操作で直感的に操る

オリンパス PEN E-PL9 vs. OM-D E-M10 Mark III

AFはどちらも121点測距。E-M1 Mark IIと同じ数を持ち、広いエリアをカバーする。自動選択や9点グループターゲットなども同じだ。背面モニターをタッチして測距点を選ぶこともできる。

■人物撮影も快適な121点AFシステム

11×11の121点測距。画面全体の縦75%、横80%をカバーするため、被写体が画面端でも測距しやすい。構図の自由度が増して、豊かな表現が得られる。さらに顔検出や瞳検出も可能だ。

オリンパス PEN E-PL9 vs. OM-D E-M10 Mark III

 

■イメージどおりの構図でタッチフォーカス

画面左側に人形を置き、右側にボケを生かした空間を作った構図。ピントは人形の顔に、E-PL9の背面モニターをタッチして測距した。121点AFは、被写体がこんなに画面の端でもピントを合わせられる。E-M10 Mark IIIでも同様の操作が可能だ。

オリンパス PEN E-PL9 vs. OM-D E-M10 Mark III▲OLYMPUS PEN E-PL9 M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8 絞り優先AE F1.8 1/1600秒 +0.3補正 ISO200 WB:オート

 

【画質】センサーとエンジンは同じ!同等の高画質が得られる

オリンパス PEN E-PL9 vs. OM-D E-M10 Mark III

どちらも画素数は1605万画素、画像処理エンジンも同じTruePic VIIIなので、画質はまったく変わらない。E-M1 Mark IIやPEN-Fの2000万画素には届かないが、1605万画素でも十分高精細な写真が楽しめる。

■解像力の高いシャープな画質で手軽にスナップ

カラフルな建物を見つけて、E-PL9で撮影した。キットレンズの14mm側で絞りF8に設定。建物の輪郭や窓枠はシャープに再現され、解像力の高さが感じられる。E-M10 Mark IIIも撮像素子と画像処理エンジンは同じなので、画質は互角だ。

オリンパス PEN E-PL9 vs. OM-D E-M10 Mark III▲OLYMPUS PEN E-PL9 M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ 絞り優先AE F8 1/400秒 +0.3補正 ISO200 WB:オート

 

【操作性】180度チルト式液晶で自撮りが手軽に楽しめる

オリンパス PEN E-PL9 vs. OM-D E-M10 Mark III

どちらもカメラらしいダイヤルと、チルト式液晶モニターを搭載し、操作性はほぼ互角だ。とはいえE-PL9のモニターは180度チルトして自撮りも楽々。EVFの必要性がなければE-PL9が有利だ。

■いつも持ち歩きたいコンパクトサイズ

E-PL9の手のひらに収まるサイズ感は、マイクロフォーサーズらしい部分。男性にも女性にも持ちやすい。また一眼レフでいうペンタ部がないためスッキリしていてバッグにも入れやすい。

オリンパス PEN E-PL9 vs. OM-D E-M10 Mark III

 

■チルト&タッチモニターで自撮りが快適

E-PL9のモニターは180度チルトし、自撮り派には注目ポイント。しかも下方に開くため、タッチのとき手がレンズを覆わない。上方にも80度チルトするので、様々なアングルで撮影できる。

オリンパス PEN E-PL9 vs. OM-D E-M10 Mark III

 

■E-M10 Mark IIIは一眼レフスタイルが魅力

E-M10 Mark IIIにあってE-PL9にないのはファインダーだ。一眼レフのようにファインダーを覗きながら撮影する本格派のスタイルが楽しめる。また望遠レンズ使用時にも安定した構えが可能だ。

オリンパス PEN E-PL9 vs. OM-D E-M10 Mark III

 

PEN vs. OM-D エントリーモデル スペック比較

PEN E-PL9 vs. OM-D E-M10 Mark III
※参考価格は2018年6月時点のオリンパスオンラインショップ直販価格(税込)

 

 

〈写真・解説〉藤井智弘