機材レポート

ライカトリプルカメラ+1/1.7型センサーの実力検証、ファーウェイ「HUAWEI P20 Pro」実写レビュー

■最高ISO102400の高感度撮影に対応

撮像素子には、1/1.7型の裏面照射型センサーを搭載。多くのスマホカメラが採用している1/2.9~1/2.3型のセンサーに比べると面積が一回り以上大きく、その分だけ光を多く取り込むことができ、高感度に有利になっている。最高感度はISO102400に対応。薄暗いシーンでも被写体ブレを最小限に抑えられる。

次の写真は、水族館の水槽を撮影したもの。感度をISO6400まで上げることで、シャッター速度は1/500秒の高速となり、魚をぶらさずに捉えることができた。

 

HUAWEI P20 Pro▲ISO6400の高感度でもノイズは目立たないように低減されている。

 

HUAWEI P20 Pro作例▲ISO800で撮影。薄暗いシーンでのスナップ撮影にも打って付けだ。

 

HUAWEI P20 Pro作例▲手ブレ補正には、AIを利用した独自のAIイメージスタビライゼーションを搭載。暗所でも手持ちでシャープに写すことが可能だ。

 

HUAWEI P20 Pro作例▲マニュアルモードでは、ISO感度やシャッター速度を手動設定できる。ここでは画質を優先するため、暗所ながらあえて低感度のISO100を選択した。

 

AFには、像面位相差AFとコントラストAF、レーザーAF、さらにトリプルレンズの深度情報を利用する「デプスAF」という4方式を組み合わせた「4-in-1ハイブリッドフォーカス」を既存モデルから継承している。その上で、動く被写体の動きを予測してピントを合わせる「4D予測フォーカス」機能を新搭載。動きのある被写体にもスムーズに合焦する。

 

HUAWEI P20 Pro作例▲ピントを合わせた足元の部分はシャープに解像。地面の質感もリアルに再現できている。

 

今回の試用では、これまでのスマホカメラに比べて一段上の高画質を満喫することができた。特に、RAWで撮影したときの細部表現力の高さと、高感度画質の美しさは特筆に値するレベルだ。

惜しいのは、RAW記録ができるのは広角レンズのみで、望遠レンズ選択時は通常のJPEG記録になること。またLightroom mobileなどのサードパーティ製カメラアプリを使った場合、望遠レンズに切り替えられない点も少々物足りなく感じる。

とはいえ、純正カメラアプリを使ってJPEGで運用する範囲では、不満や不都合はない。スタイリッシュな薄型デザインや防水防塵性能、バッテリー持久力の高さなども気も入った。画質重視でスマホを選ぶなら、有力な候補になるだろう。

 

HUAWEI P20 Pro▲高品位な薄型デザイン。ノッチが小さく画面占有率が高いので、写真を大迫力で鑑賞できる。

 

 

〈写真・文〉永山昌克

 

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