機材レポート

大口径レンズでの望遠撮影に使う三脚は、“耐荷重2倍以上”を選ぶ

3段式で3ウェイ雲台付き、高さはアイレベルというのが一眼レフ時代の三脚選びの基準だった。でも、ミラーレスカメラが当たり前になった今は、三脚に対する要求も変わっている。ミラーレスカメラにマッチする新時代の三脚選びをはじめよう。

 

ミラーレス時代の三脚選び

  1. プロはこう選ぶ! ミラーレス時代の三脚選び新基準は!?
  2. ズバリ! 三脚は3つのポイントで選ぶべし! ベストマッチを見つける方法
  3. 雲台は三脚のかなめ! 選ばれる雲台には精度、強度、固定力すべてが揃っていた
  4. 大口径レンズでの望遠撮影に使う三脚は、“耐荷重2倍以上”を選ぶ

 

ミラーレス一眼で望遠撮影をする時の三脚を選ぶポイント

望遠撮影では、ワンサイズ上の三脚を選ぶ!

ベルボン ジオ・カルマーニュN635MⅡ


望遠撮影は耐荷重2倍以上の三脚が安心
画角が狭い望遠~超望遠レンズはわずかなアングルのズレがフレーミングを大きく狂わせることになる。耐荷重で2倍以上の余裕があっても剛性不足の可能性もあるため、実際に機材を載せてチェックしておいたほうが安心だ。

 


余裕のあるサイズの三脚で望遠の構図が決まる
ズームでも400ミリ相当ぐらいになると、わずかなたわみでも画面が大きくズレてしまう。安定感や操作性のことを考えると、一回りかそれ以上大きな三脚を選びたい。

 

高性能な軽量三脚を選び軽快な撮影を楽しもう

一眼レフでもミラーレスカメラでも、同じ基準で考えないといけないのが超望遠レンズを使うとき。画角が狭いぶん、脚パイプや雲台がわずかにたわんだだけでフレーミングが大きくズレることがある。三脚座のあるレンズならバランス的には問題なくなるが、強度や剛性が足りないと風や人が歩く振動で揺れたりもする。この部分はスペックからでは読み取りづらいので、店頭などで実際に機材を載せてチェックしてみることをオススメする。

この10年でカメラは大きく変化したし、ずいぶん進化もした。三脚もカメラほど劇的ではないが、機能や性能は良くなっている。以前なら「こんな細い脚使えっこない」と顧みなかったような三脚が、しっかりと機材を支えてくれることに驚くはずだ。新しいカメラを買ったなら、三脚もそれに合わせて選び直してほしい。三脚が軽くなれば足取りも軽くなるのだから。

 

望遠撮影のためのオススメ三脚

ベルボン ジオ・カルマーニュN635MⅡ

参考価格/50,910円
素材:カーボン(3段)全高:187センチ/144.6センチ
縮長:68.6センチ
重さ:2.3キロ
耐荷重:4キロ

超望遠系のレンズでも安定したアングル調整が可能な3ウェイ雲台を搭載した大きめタイプ。大きさや重さはあるが、使っていて安心感もあるし、操作もラクで快適に撮影できる。

 

スリック ライトカーボンE84

参考価格/37,230円
素材:カーボン(4段)全高:172.7センチ/140.7センチ
縮長:55.5センチ
重さ:2.09キロ
耐荷重:5キロ

本格派サイズの28ミリ径パイプを採用した中型モデルながら、カーボンパイプの製法を工夫してお手ごろ価格を実現。脚の伸縮もスムーズで気持ちよくセッティングできる。

 

 

写真・解説/北村智史