撮ったその場ですぐにプリントが楽しめる富士フイルムのインスタントカメラ intax(インスタックス)“チェキ” シリーズが、2018年11月に発売20周年を迎えた。最新モデルの「instax SQUARE(インスタックス スクエア)SQ20」は、デジタルイメージセンサーとデジタル画像処理技術を搭載したハイブリッドインスタントカメラだ。クリエイティブな “ましかく写真” が撮影できるSQ20の進化を、さっそく試してみた!
スクエアフォーマットの絵作りが楽しめる!使いやすく進化した“ハイブリッドチェキ”
富士フイルム instax SQUARE SQ20
デジタル技術を融合し、昨年5月に発売された“ましかくチェキ”の初号機「SQ10」がモデルチェンジ。さまざまな点が改良され、とても使いやすいカメラに進化している。
■連写の代わりに動画からの切り出し機能を新たに搭載
僕は発売日にSQ10を購入したが、一眼レフに慣れていると動作の緩慢さや合理的ではないインターフェースに大きな不満を感じた。SQ20ではその点を見事に修正。大きな点はモーションモードの搭載だ。動く被写体や瞬間を狙いたいときは最大15秒の動画で撮影。そこから切り出してプリントするという仕組みだ。さらにバルブや二重露光、分割やコラージュなど多彩な撮影モードを新たに搭載している。
また、チェキで初めてズーム撮影機能を搭載。4倍のデジタルズームではあるが、撮影後にズーミングしてプリントすることもできる。細かな点ではSQ10では誤動作を招くだけと不満の声が多かったプリントのオート・手動切り替えスイッチが廃止され、メニューに組み込まれた。1年間で着実な進化を遂げたという印象だ。
カラーはベージュとマットブラックの2色。
■操作性が向上し素早く撮影できる
電源スイッチがレンズ外周から液晶とダイヤルの間に移動したためか、液晶が2.7型とSQ10よりやや小さくなった。しかし、電源スイッチがこの位置に移動した効果は大きく、操作性が向上した。
■デジタルズームで自由に撮影できる
レンズ外周の金属部分がズームリングになっている。SQ10にはなかったチェキの必須アイテム(?)自撮り用のミラーもここに。
■microSDカードに撮影データを記録
内蔵メモリーでも約50枚撮影できるが、基本的には本体内にmicroSDカードを入れて記録する。一方SQ10では交換式だったバッテリーは、USBで充電する内蔵型になった。
■豊富なフィルター効果でクリエイティブに
撮影後にフィルターやビネットなどの効果を選択し、プリントできるのはSQ10と同じ。フィルターは「Cornelius」、ビネット調整は+50に設定してプリントした。
■不規則な画像の組み合わせが面白い
コラージュは画面を不規則に分割したパターンがランダムに現れ、好きなパターンを選択。表示に従ってコマを順次撮影していく。もちろんフィルター効果も掛けられる。
■instax SQUARE SQ20
2018年11月16日発売
オープン価格(フジフイルムモール直販価格:税込 24,300円)
[撮像素子]1/5型CMOSセンサー [記録画素数]1920×1920ピクセル [記録メディア]内蔵メモリー、microSD/microSDHCメモリーカード [レンズ]33.4mm相当(35mm判換算)F2.4 [AF]シングルAF(コントラストAF/AF補助光付き)、コンティニュアスAF(動画撮影時のみ) [シャッタースピード]1/7500~1/2秒(自動切換)、バルブ(最大10秒) [ISO感度]ISO 100~1600(自動切換) [プリントサイズ]86×72mm(画面サイズ62×62mm) [液晶モニター]2.7型 約23万ドット TFTカラー液晶モニター [サイズ]幅119×高さ127×奥行き50mm [質量]440g(フィルムパック、記録メディアを含む)
〈写真・解説〉鹿野貴司