機材レポート

パナソニック初のフルサイズミラーレスってどんなカメラ? 「LUMIX S1/S1R」基本レビュー

S1とS1Rの違い――見た目は同じでも解像感の差は、やはり大きい

S1とS1R、外見自体は、ネームプレート以外同じで、操作系なども全く同じ。バッテリーやバッテリーグリップなどのアクセサリーも同じものとなる。ただし内部は大きく異なり、S1は有効画素数2420万画素、S1Rはその約倍となる4730万画素となる。汎用性の高いS1に対し、超高画素なS1Rといった位置づけとなる。まずここでは実際に撮影した画像でその差を確認してみよう。

(24-105mmF4(24mmで使用) 絞り優先オート F4 1/640秒 +0.3補正 ISO100 AWBで撮影) 

<S1で撮影>

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<S1Rで撮影>

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窓上の鎧戸の部分を見比べてみると、S1ではゴワゴワしてしまっているのに対し、S1Rでは横縞となり、しっかりと解像している。ここまで高解像が可能だと、RAWデータでの運用や、さらにはハイレゾモードなどを大いに活用したくなるだろう。ただし、それだけのデータ量を扱う環境を整える必要がある(RAWでもJPEGでもS1Rのデータ量はS1の約2倍ほど)。高速なXQDカードも欲しくなるし、さらに高性能なレンズが必要にもなってくる。

最大伸ばしてA3ノビくらいであればS1Rではなく、242O万画素機のS1で十分だろう。もし、S1Rを導入したいぐらいバリバリ高解像で狙いたいのなら、S PROシリーズのレンズも同時に導入するのが絶対にオススメ。今回、S PRO70~200ミリF4とS PRO50ミリF1.4を使ってみたが、共に解像感はフルサイズ対応レンズのなかでも極めて高い部類。お財布が許すのであれば、ぜひS PROシリーズを購入したい。もちろん、今後登場するレンズにも期待だ。

 

そのほか、S1は画素数が少ないゆえのメリット(連続撮影コマ数が多くなる、常用高感度がS1Rよりも1段高くなってISO100~51200まで使える)もある。ここまで画素数の差が大きいと、撮影目的がハッキリしていればどちらにするか悩むまでもないだろう。

 

後編では、新たに搭載された動物認識機能を動画を交えつつ検証する。

 

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