機材レポート

キヤノン EOS RP 深掘りレポ−ト③ 超高感度の画質チェック!

キヤノンのフルサイズミラーレスカメラ2号機「EOS RP」が登場した。お手ごろ価格のエントリーモデルということで、実写レポートの第1回ではコストパフォーマンスも含めた3大特徴を、第2回ではコンパクトさに着目した。今回からは、画質・AF・操作性といった機能をチェックしていく。

 

EOS RP・RF35 MACRO IS STM レンズキット

キヤノン EOS RP 深掘りレポート
① 3つの大特徴とは? https://getnavi.jp/capa/report/295013/
② EOS R vs RP 大きさ比較! https://getnavi.jp/capa/report/295105/
④ AF追尾性能をチェック! https://getnavi.jp/capa/report/296580/
⑤ 操作性をチェック! https://getnavi.jp/capa/report/296742/
⑥ おすすめ交換レンズ https://getnavi.jp/capa/report/297260/

 

 

DIGIC 8採用で超高感度域までキレイ! EOS 6D Mark IIを越える満足画質

まず画質からチェック。スペック的には、常用感度域が「EOS R」、さらにはクラス的に類似する「EOS 6D Mark II」と同じISO100〜40000。画素数の点では「EOS R」より少なく、同じ画素数の「EOS 6D Mark II」からは画像エンジンがDIGIC 8と一世代アップしている。

実写でチェックすると、超高感度域での画質は若干アップし、ディテール描写の損失もわずかながら少なくなった。「EOS R」との超高感度域での比較では、彩度の保持、ノイジーさではEOS Rには少々及ばない印象だ。このあたりはISO12800オーバーで感じるもので、それ未満の画質で見ればおおむね不満は感じない。滑らかさの点ではISO1600くらいまでは申しぶんない。

 
常用感度域はISOオートで安心して任せられる高画質

エントリークラスではありがちとなる少し暗めの標準ズームを使う際に、感度を積極的に上げても十分満足な画質が得られる。その点ではISO感度オートでも安心して使うことができる。上限設定は一度ザックリ撮影してみて、自分が許せる感度を見極めるといい。

画像処理エンジンがDIGIC 8になったことで、撮影時のデジタルレンズオプティマイザの常用も可能になったのは便利な点。今回、ベータ機ではRFレンズのみ対応だったが、EFレンズにも対応するということで、レンズ資産を大いに生かしつつ、高画質をゲットすることができるはず。ボディのみの買い増しでも、一眼レフEOSからの買い換えでも非常に有益だ。

 

 

■常用最高ISO感度がRと同等のISO40000

ISO3200~ISO6400くらいの高感度域ではディテールの損失も少なめで、肌などでは滑らかさも残る。ISO12800でもザラツキはよく抑えられているが、ディテールは損失は大きめ。ISO25600では彩度も落ちてくる。ある程度の画質を求めるならISO12800あたりが分水嶺か。

キヤノン EOS RP 実写レポート3

キヤノン EOS RP 実写レポート3

 

■デジタルレンズオプティマイザの「常用」にも対応

デジタルレンズオプティマイザはデフォルトでONの仕様。全RFレンズ、現行のEFレンズで有効。ピクチャースタイルスタンダードのシャープネスパラメータも抑えめ(強さが4から2)になっている。

キヤノン EOS RP 実写レポート3

 

■約2620万画素CMOSセンサーとDIGIC 8を搭載

画像処理エンジンは昨年の「EOS Kiss M」から採用されている最新のDIGIC 8を搭載。有効画素数2620万画素のデュアルピクセルCMOSとの組み合わせで画質、AFともに期待できる。

キヤノン EOS RP 実写レポート3

 

■26Mピクセルの扱いやすい画素数で細部描写も十分だ

逆光撮影が多く、柔らか、滑らかさ、さらには自然なハイライト描写が求められるポートレートだが、階調の自然な仕上がりには満足。デジタルレンズオプティマイザも常用でき、ピクチャースタイルによるシャープネスも抑え気味でディテール描写も自然な仕上がりだ。

キヤノン EOS RP 実写レポート3

キヤノン EOS RP 実写レポート3

キヤノン EOS RP RF24-105mm F4L IS USM 絞り優先オート F4 1/250秒 +1.3補正 ISO200 WB:オート

 

 

 
〈写真・解説〉増田賢一 〈モデル〉斉藤明日美(シェリーズ・エンタテインメント)
 

 

 
※掲載写真はすべてベータ機(試作機)で撮影したものです。