機材レポート

ハッセルブラッドの中判ミラーレス「X1D II 50C」と初のXCDズームレンズを触ってきた

これはサプライズ! Vシステムの新製品も開発発表

ここまでの発表内容で配布された資料も消化し終わり、さてさてタッチ&トライへ…と思っていたところ、もう1つ大きな発表が! なんと、Vシステム用の新たなデジタルバック「CFV II 50C」と、カメラボディ「907X」が開発発表されたのである。

▲デジタルバック「CFV II 50C」とカメラボディ「907X」。開発発表のため、価格や出荷時期などは未定。詳細な情報は2019年下半期にアナウンスされるとのこと

 

CFV II 50Cデジタルバックは、中判5000万画素CMOSセンサー(43.8×32.9 mm)を備え、1957年以降に製造されたほとんどのハッセルブラッドVシステムカメラで使用可能。チルトスクリーンの採用や、設定、画像再生、メニュー設定などにおけるタッチ操作の対応など、操作性を向上させている。

一方の907Xはハッセルブラッド史上最小の中判カメラボディ。907Xを使うことにより、すべてのXシステムレンズに加え、アダプターを介してHシステム、Vシステム、XPanレンズを含む幅広い種類のハッセルブラッドレンズが使用できる。

▲CFV II 50Cと907Xを組み合わせることで非常にコンパクトなカメラシステムとなる。CFV II 50Cのチルトスクリーンによって、Vシステムのウエストレベルと同等の撮影スタイルが可能になる。

 

中判ミラーレスカメラがより身近に!?

会場では、サプライズ発表の影響もあってかVシステムの開発発表に話題をもっていかれた感もあったが、まずは改めてX1D II 50Cに注目したい。

というのも、従来からの特徴であるコンパクトボディに加え、全体的に機能や使い勝手が向上したことや、税別650,000円という予想よりもかなり低めの価格(初代モデルの発売当時の価格は約1,000,000円)、さらには便利に使えるズームレンズやiPadに対応した編集ツールの登場などにより、中判ミラーレスカメラを“プロや一部マニア向けのモノ”だけではないと感じさせてくれたからだ。

まだまだ気軽に買える値段ではないものの、決して遠い世界の話ではないのかもしれない。3年前、ミラーレス化によって中判センサー搭載機とは思えないコンパクトボディを実現し、新たな道を歩み始めた中判カメラだが、今回の新製品でまたさらに歩みを進めそうだ。

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