機材レポート

夜景撮影で実感する「F2通し」のアドバンテージ! 単焦点のようなズームレンズ「AT-X 14-20mm F2 PRO DX」

「AT-X 14-20mm F2 PRO DX」は2016年2月に発売されたレンズで、F2通しのズームというユニークなレンズだ。筆者は以前、このレンズをテストしたことがあるのだが、ズーム全域でキレのある画を見せる点が気に入り、実際に購入して普段の撮影や作品撮り、もちろん仕事にも使っている。今回は使い込んでわかった実感の部分をメインに紹介したい。

▲AT-X 14-20mm F2 PRO DX。APS-C機用の広角ズームレンズで、マウントはニコンFマウント、キヤノンEFマウントを用意。希望小売価格は120,000円だが、発売から3年以上経っていることもあり、2019年7月初旬時点での実売価格は80,630円

 

基本スペックをおさらい

まずはAT-X 14-20mm F2 PRO DXの基本スペックをおさらいしておこう。

大きさは89×106mm、重量は735gと広角領域のズームと考えればむしろ軽いほうの部類に入ってくる。インナーフォーカスを採用し、Tokina伝統のフォーカスクラッチ機構も搭載している。リングのトルク感はちょうど良く、スムーズに動く。

レンズの構成図を見てみると、前群で大きく一気に光を入れ込みつつ各種収差を取り払い、後群で整えて撮像素子に光を送っているイメージだ。

実際に使い込んでみてわかった大きな特徴は次の3つ。

1. 各焦点距離で単焦点レンズのようなキレを見せる  

2. コントラストが高く色ノリが良い 

3. F2の明るさは、星空撮影などのナイト撮影でアドバンテージがある

以下、写真を見ながらそれぞれ解説していこう。

 

その1. 各焦点距離で単焦点レンズのようなキレを見せる

以下の作例では各焦点距離で様々な使い方をしているが、AT-X 14-20mm F2 PRO DXは、どの焦点距離でもキレが良く、しっかり解像しつつヌケの良さを見せる。特に15mmの日暈の写真のよう薄雲の掛かるときは、単焦点レンズのようなキレの良い解像とヌケの良いコントラストが画作りのポイントになる。また、20mmのような状況では単焦点レンズのようなボケ味が必要になってくるが、このレンズは撮影者のそうした要望にもしっかり応えてくれる。

<14mm>

            

<15mm>

 

<16mm>

 

<17mm>

 

<18mm>

 

<19mm>

 

<20mm>

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