機材レポート

’70年代の超弩級機『F-1』登場!!玄関先で待機中だが、猛烈に使いたくなる逸品

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重くてかさばるカメラだから、持って出かけようとして、玄関先で「やっぱ、今日はやめとくわ」となることも多い(苦笑)。でも、旧F-1ってさ、デカくて重いのが魅力のひとつだよね。FD28ミリF2.8SC、タムロンSP90ミリF2.5マクロ、フィルム数本…。それだけを持って、近場でも散策してみるかナ~。

 多くのカメラマンがそうであるように、現在ボクが使用するカメラは、ほとんどが「デジタルカメラ」。仕事部屋の押入れを利用した機材庫には、今でもフィルムカメラが、ゴロゴロと転がっている。当然、強い思い入れのあるフィルムカメラはいろいろある。でも、実際に「使う気になるか?」と問われたら、ちょっと考え込んでしまう。実用による理由でフィルムカメラを持ち出す理由はほとんどないしねえ…。

 そんな中で、機材庫から取り出して操作していると、猛烈に使いたくなるのが、この『キヤノンF-1』。半端じゃなく大きくて重いカメラだけど、無骨なまでに直線的なそのデザインは、他とは違う“硬派な匂い”がプンプン! ニコンF2と双璧を成す、1970年代を代表するシステムカメラの雄!! キヤノンは、このカメラでカメラ界での地位を確立したからね~。MFカメラのファンは、「フィルムをレバーで巻き上げる操作や、シャッターの音や感触を味わう」という楽しみ方をする。このF-1は、それが存分に楽しめる1台。とにかく、その一連の操作フィーリングが最高! 巻き上げレバーは柔らかくて適度なトルク感があり、やや深めのシャッターボタンを押すと「カシュン」という小気味イイ音と感触が手に伝わってきて…。あ~、自分で書いてて、使いたくなってきちゃった(笑)。