機材レポート

半分黒っぽく、半分透明な「ハーフNDフィルター」って何? 実は風景撮影の必携アイテムなんです

朝日夕日の風景など、空と地上の輝度差が大きくどちらかに露出を合わせると白トビや黒ツブレを起こしてしまうシーンでは、「ハーフNDフィルター」が大活躍してくれる。材質もよくなりグラデーションパターンも増えてきて、今や風景撮影の必携アイテムとなっているハーフNDフィルターの活用術を紹介しよう。

 

ハーフNDフィルターとは?――明暗差を調整し、画面内の明るさを整える

フィルターなし

ハーフNDフィルター使用

ハーフNDフィルターとは、濃度の高い部分で光量を抑え、写真内の明暗差を調整するフィルターのこと。露出倍数によって、ND4、ND8、ND9、ND12などがあり、黒い部分が均一のものやグラデーションになっているものなどがある。

 

朝夕の強い光にハーフNDフィルターは必携

ハーフNDフィルターは、明暗差を効果的に抑え、例えば朝夕のドラマチックな光を捉えられる、今やなくてはならないアクセサリーである。

 

材質には樹脂製と光学ガラス製がある。樹脂製は比較的安価ではあるが、朝夕の強い光に弱く、ゴーストやフレアが発生しやすい。このため、ドラマチックなシーンでゴーストが出て残念な結果になることがよくあった。一方、最近の光学ガラス製のハーフNDフィルターは改良され、ゴーストが起こりにくくなった。朝夕の強い光など、これまで諦めていたようなシーンでも撮影が可能になり、新たな表現に挑戦できる環境が整ったと言える。

 

ハーフNDフィルターにはいくつかの種類があるが、ND部分と透明部分の境界がハッキリしているタイプのほか、いくつかのパターンのグラデーションになっているものがある。自然風景の撮影では明暗が直線的にくっきりと分かれている場面は少なく、木立や山並みの凸凹があることが多い。このためソフトグラデーションタイプのほうが境目が目立ちにくく使いやすい。

 

また最近では“リバース”と呼ばれるものもあり、中央付近で最も濃いND効果が得られ、上部は次第に薄くなってゆく。朝日・夕日が最も明るい水平線や山並み付近で強い効果が得られるのが特徴だ。

 

フィルターは、被写体の明暗の境に合わせて使用位置を調整できる角型タイプがオススメだ。手でレンズ前にかざして使用することもできるが、しっかりと位置決めをして、不自然なムラを防ぐにはホルダーを使用するのがベターである。

 

実例:夕暮れどきの海岸を美しいグラデーションで捉える

日没30分後、西の水平線付近にまだ赤みが残るが、空全体は藍色に染まってゆく場面。リバースND8とリバースND4を2枚重ねにして、水平線付近の明るい赤色を残しつつ、岸辺の黒ツブレを抑えて撮影した。

ニコンZ 7 ニッコール Z 14-30mm F4S 絞り優先オート F11 1/2.5 秒 +0.7補正 ISO200WB:5000K 三脚・ハーフNDフィルター(ReverseGND8+ReverseGND4)使用 (撮影地/鹿児島県沖永良部島)

 

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