機材レポート

AF追従能力の高さと圧倒的な連続撮影性能に感心!!『ニコン1 V2』≪AF・連続撮影編≫

Nikon 1 V2

昨年末に借用した『ニコン1 V2』レポートの続編ナリ。撮像素子画素数の大幅アップ(☆)、内蔵フラッシュの搭載(☆)、Fボタンによる「ダイレクト設定」、新機能「スロービュー」の搭載。…これらの点が、ニコン1 V2の特長として挙げられる(☆印の特長は従来モデルニコン1 V1との比較において)。

でも、今回のニコン1 V2で、ボクが「これはスゴイ!!」と感心した特長は”AF性能と連続撮影能力が圧倒的”という点である。従来モデルのニコン1 V1で採用された、73点の位相差AFと135点のコントラストAFを組み合わせた「アドバンストハイブリッドAFシステム」を継承しながら、AF追従「約15コマ/秒」という驚異的な速さの連続撮影を実現している。いやぁ〜、この速度で動体予測AFの連続撮影ができるなんて、ほんとスゴイよっ! ニコン1 V1の、AF追従「約10コマ/秒」というスペックが”フラッグシップAF一眼レフ並”ならば、今回のニコン1 V2のスペックは”フラッグシップAF一眼レフを超える”超絶レベルだからね。

連続撮影可能コマ数も「約45コマ」というハイスペック。しかも、画質モードの設定がJPEGのみ(FINE、NORMAL、BASIC)」だけでなく、RAWとJPEG同時記録の「RAW+FINE」でもコマ数のレベルをキープしているのには恐れ入る。有効画素数1425万画素、画質モード「RAW+FINE」設定、AF追従(前後の動きに対応)で「約15コマ/秒」の速さ。それで40数コマの連続撮影が可能…って、どんだけ連写モンスターなのよ、このニコン1 V2というカメラは!?

この「約15コマ/秒」という極めて高速な連続撮影になると、一般的な感覚だと「一瞬で撮影可能枚数に達するから、レリーズのタイミングに気をつけなきゃ」という心配が出てくる。だが、ニコン1 V2ならこの速度でも約3秒くらい撮影できるので、高速で移動する乗り物やスポーツなどにも、けっこう余裕を持って対応できる。

弧を描いて向ってくる列車を、動体予測のAF追従が可能な「約15コマ/秒」の速度で連続撮影。当然、フォーカスモードはAF-C(コンティニアスAF)で、AFエリアモードはオートエリアに設定。この動きの細かさは感動的だし、AF追従に関しても問題ない。
作例1-1
拡大
作例1-2
拡大
作例1-3
拡大
作例1-4
拡大
作例1-5
拡大
作例1-6
拡大
◆共通データ:ニコン1 V2 1ニッコールVR 30-110ミリF3.8-5.6(110ミリで撮影) マニュアル F5.6 1/1000秒 WBオート ISO200 RAW+FINE
上の連続撮影(6コマ抜粋)の”26コマ後”の4コマを抜粋。ここまで接近しても、AF追従がしっかり機能しているのには感心した。また、絵ヅラの関係で選んでないけど、さらにこの4、5コマ後くらいまでAFは追従していた。
作例2-1
拡大
作例2-2
拡大
作例2-3
拡大
作例2-4
拡大
◆共通データ:ニコン1 V2 1ニッコールVR 30-110ミリF3.8-5.6(110ミリで撮影) マニュアル F5.6 1/1000秒 WBオート ISO200 RAW+FINE

 ボクは、息子が通う小学校の運動会を、連続撮影速度「約6コマ/秒」のニコンD7000などで撮影してきたが、徒競走や玉入れなど動きの激しいシーンだと、「あ〜、このコマと次のコマの間がベストのタイミングなんだけどなぁ」という悔しい思いを何度もしてきた。そう、たかだか小学校の運動会でだよっ!! そんな経験をしてきただけに、今回の「ニコン1 V2」のAFと連続撮影の能力は、ボクには非常に魅力的に感じられた。

 …ただし、その動体対応能力をフルに発揮するには、もっと魅力的な望遠レンズが欲しい。そう、現行の「1ニッコールVR 30-110ミリF3.8-5.6」だと、画角的にも明るさ的にも物足りない。高性能な大口径(全域F2.8)望遠ズームとか、500ミリ相当くらいまでカバーする超望遠ズームとか、そういった交換レンズが登場すれば、この「ニコン1 V2」は、さらに魅力的なカメラになってくると思う。