機材レポート

キヤノンの超望遠レンズ3本「RF100-500mm」「RF600mm」「RF800mm」を実写チェック!

キヤノン RF600mm F11 IS STM

キヤノン RF600mm F11 IS STM

スペック
[大きさ] 最大径93×全長269.5mm [重さ] 約930g [レンズ構成] 7群10枚 [最短撮影距離] 4.5m [最大撮影倍率] 0.14倍 [絞り羽根] なし [フィルター径] 82mm

参考価格 約96,800円 (税込)

 

10万円を切るとは思えない高い描写性能

松本零士氏デザインの遊覧船エメラルダス。丸みを帯びた独特のフォルムを超望遠の圧縮効果で強調してみた。絞り機構はなく、F11固定のレンズなので、被写界深度のコントロールはできないが、太陽を入れた撮影以外は絞りが必要と感じるケースはないだろう。実売10万円を切る超望遠レンズとは思えないほど、キレの良い解像だ。

キヤノン RF600mm F11 IS STM 作例
キヤノン EOS R5 フレキシブルAE F11 1/1600秒 +0.7補正 ISO6400 WB : 太陽光 600mm
 
キヤノン RF600mm F11 IS STM 作例
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DOレンズのおかげで色にじみがなく毛並みがシャープに

多摩動物公園のチーター。強力な色消し効果を持つDOレンズを採用しているだけあって、ピント面はもちろんボケの輪郭も色にじみは感じられない。チーターの顔の細かな毛並みまで驚くほど鮮明に再現されている。ズームできない不便さはあるが、600mmの超望遠で1Kgを切る軽さは魅力だ。

キヤノン RF600mm F11 IS STM 作例
キヤノン EOS R5 フレキシブルAE F11 1/800秒 +0.7補正 ISO10000  WB : 太陽光 600mm
 
キヤノン RF600mm F11 IS STM 作例
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画面周辺部でも満足のいく高い解像力

多摩動物公園の水浴びするペリカン。開放F11なので、AFエリアが横約40%、縦約60%と狭くなり、目に対してはAFエリアから外れているのでちょっとだけ後ピン気味 (と軽微な被写体ブレ)。とはいえピクセル等倍チェックしなければ気にならないレベル。画面周辺エリアでこれだけの解像が得られれば大満足だ。

キヤノン RF600mm F11 IS STM 作例
キヤノン EOS R5 フレキシブルAE F11 1/1600秒 ISO4000 WB : 太陽光 600mm
 
キヤノン RF600mm F11 IS STM 作例
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軸上色収差もよく補正され、逆光にも強い

DOレンズは、強い点光源周りにニジミが発生しやすいが、逆光に光るススキ程度ではハイライトにまったくニジミはなし。軸上色収差もよく補正されていて、パープルフリンジも生じていない。ただ、レンズに日光が直射するケースではフレアっぽくなるケースも見受けられたので、できれば別売のフードを装着して撮影したほうが無難だ。

キヤノン RF600mm F11 IS STM 作例
キヤノン EOS R5 フレキシブルAE F11 1/500秒 +0.3補正 ISO640 WB : 太陽光 600mm
 
キヤノン RF600mm F11 IS STM 作例
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