シグマ 28-70mm F2.8 DG DN | Contemporary
絞りF8で後方の都電もクッキリ写った
府中市の交通遊園に展示されているバスと都電。手前から奥までパンフォーカスで撮影しようと、最初はF14~16まで絞って撮影していたが、ピント位置をバスの正面よりもわずかに後方に合わせれば、F8~10で奥の都電までクッキリと写ることがわかった。Artよりも微ボケのクセが少なく、扱いやすいレンズだ。
周辺部まで安定した解像が得られる
ボディ内の歪曲収差補正を [オート] にすれば、ライブビュー表示も含め、ワイド端からテレ端まで歪曲収差による歪みはほぼ気にならない。木の枝と空の境目など、輝度差の大きな境界部分にパープルフリンジが浮くこともあるが、解像自体は周辺部まで安定している。
1/8秒での撮影でもまつ毛までシャープに描写
縦位置構図で撮影すると、目の位置はかなり画面周辺になるが、絞り開放の周辺部としては解像の乱れは少なめ。ISO1250まで感度アップして、絞り開放で1/8秒という暗さで、手ブレ、被写体ブレ覚悟で撮影しているが、まつ毛までクッキリと写っている。
緑の縁取り感はあるがズームとして平均的なボケ味
後方の微ボケチェック。ピント位置は画面上部から垂れ下がってきている銀杏の葉っぱ。これくらいの撮影距離になると、ピント面は絞り開放からにじみもなくシャープだが、ボケは少し硬めで、木漏れ日がぼけた輪郭に縁取り感がある。ただ、ズームとしては平均的なボケ味だ。
大きくぼかせば縁取りのない美しいボケを堪能できる
これも後ボケのチェックだが、被写体まで近づき背景を大きくぼかすと、ボケの縁取り感はほぼ解消。大口径レンズならではの被写界深度の浅さとボケの美しさを堪能できる。ピントが合った箇所も切れ味抜群の開放描写だ。
ワイド時に近づけるのでボケを生かした表現が可能
虫が苦手な方、ゴメンなさい。ArtもContemporaryもワイド端で20cm以上寄れるので、一般的な標準ズームよりも広い画角を生かして近接撮影できるのが特徴だ。近接撮影時、解像とコントラストは多少低下するが、十分な解像が得られる。被写界深度も浅くなるので、フワッと大きなボケ表現が楽しめる。
軽量なのでモニター撮影も苦にならない
お散歩コースの団地の花壇に咲いていたユリ。少し奥に咲いていたので、ファインダーを使わず、両手をグッと伸ばしてモニター撮影。レンズが軽いので、両手を伸ばした状態でも楽に撮影できる。小雨混じりの天気で柔らかい光線状況ということもあり、背景の草木も柔らかくぼけている。