軸上色収差を徹底的に抑え、フォクトレンダー史上最高性能を実現した「APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical」がニコンZマウントで登場。最新ミラーレスカメラの画質性能を引き出す準広角レンズを携えて、鉄道撮影に出かけた。
妥協のない光学性能を追求したZシリーズ用アポランター第2弾
画質性能に定評のある「APO-LANTHAR 50mm F2 Aspherical」と性能面で双璧をなす準広角レンズが、ニコンZシリーズに最適化され新登場。ニコンとのライセンス契約によって開発・製造され、電子接点を持っている。
MFレンズであるが、Zシリーズと最新ファームウェアの組み合わせにより、Exif情報、ボディ内手ブレ補正 (3軸) に加え、フォーカスポイント枠色変化やピーキング、拡大ボタンによる3種類のピント合わせサポート機能に対応する。
SLのシャープさと雲のグラデーション描写が秀逸
真横から狙えるポイントを探してSLを撮影。雲のグラデーションがきれいだったので、少し離れた位置からダイナミックに狙った。解像感に優れ、SLの美しいスポーク車輪や客車の窓から乗客まで確認できる。
描写にこだわったZユーザー待望の準広角
色収差を徹底的に抑えた光学設計で、解像力が高く、シャープな画質が印象的だ。また、開放F2のほか、F2.8 / F5.6 / F16でも円形になる12枚羽根の特殊形状の絞りを採用し、ボケ味にもこだわっている。ニコンZユーザーならぜひ一度、アポランターの画質を体感してほしい。
黄昏のターミナルを隅々まで鮮明に写し出す
日が沈むと貨物ターミナル内のライトが点灯し、雰囲気が一変する。カメラ内手ブレ補正が使えるので、低速シャッターで撮影しても画面中心から周辺までシャープ感がすごい。まるでミニチュア写真のようだ。
アポクロマート設計により色収差を抑制
異常部分分散ガラス5枚、両面非球面レンズ2枚を投入したアポクロマート設計を採用。軸上色収差をはじめとする各種収差を徹底的に補正し、解像力やコントラスト再現性を追求している。
ボケ味にこだわった特殊形状の絞りを搭載
12枚羽根の絞りは開放F2だけでなく、F2.8 / F5.6 / F16でも円形になる特殊形状を採用。点光源などのきれいな玉ボケを生かした作画が、開放以外の絞りでも楽しめる。
絞りF2.8 |
絞りF5.6 |
オシャレなねじ込み式フードが付属する
コンパクトサイズのねじ込み式専用フードを同梱。レンズに付けたままでもじゃまにならず、レンズの保護にもなる。内側にフードキャップを装着できるので便利だ。
フォクトレンダー APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical
発売日 2022年6月23日
希望小売価格 132,000円 (税込)
マウント ニコンZマウント
レンズ構成 9群11枚
最短撮影距離 0.35m
最大撮影倍率 1:6.77
フィルター径 φ52mm
絞り羽根 12枚 (F2・F2.8・F5.6・F16で円形絞り)
最大径×全長 φ67.6×70.4mm
質量 360g