機材レポート

レンズ情報登録とボディー内5軸手ぶれ補正機構で、古いズイコーレンズをフル活用!!『オリンパス PEN-F』

オリンパス PEN-F+ZUIKO 50mm F1.4(撮影:吉森信哉)
「オリンパス PEN-F」ボディに、マウントアダプターを使用して懐かしのOMシステム用標準レンズ「ズイコー 50ミリF1.4」を装着。

 前回の最後で述べたが、この春から使い始めた『オリンパス PEN-F』には、興味深い機能がイロイロ搭載されている。その中で、特にボクが注目したのが「ボディー内5軸手ぶれ補正機構」と「レンズ情報登録」。この組み合わせによって、電子接点を持たない古いレンズ(MF時代のレンズ)でも、手ブレを抑えた描写を得ることが可能。つまり、光量に恵まれない状況や、手ブレを起こしやすい望遠系のレンズでも、安心して使える…ということなんだよね。

 現在、ボクの手元にある2本の古いオリンパス製レンズ。1970年代にカメラ界を席巻したOMシリーズ用の「ズイコーレンズ」である。一本は、標準レンズの「ズイコー 50ミリF1.4」。もう一本は、望遠レンズの「ズイコー 200ミリF5」。ボクは、高校時代にOMシリーズでカメラを始めたので(最初の一眼レフはOM-1)、ズイコーレンズに対する思い入れは結構大きいのよね。…とか言いながら、実は2本とも近年中古店で見つけた買ったモノ(笑)。マイクロフォーサーズ規格の「PEN-F」の場合、本来の画角とは変わってくるけど、やっぱり”オリンパスのレンズはオリンパスのボディで”という思いはあるんだよね。

オリンパス PEN-Fカスタムメニュー:レンズ情報登録(撮影:吉森信哉)

 カスタムメニュー「その他」の項目に含まれる「レンズ情報登録」。ここに最大10本のレンズの情報(レンズ名、焦点距離、絞り値)が登録できる。で、それを設定することで、撮影画像のEXIF情報に反映させられる。初期設定の状態では、1番には「ボディーキャップレンズ BCL-1580」、2番には「フィッシュアイボディーキャップレンズ BCL-0980」の情報が登録されている。…が、ボクはこれらの情報を後半の番号に移動させておく。そして、1番から5番までに「ズイコー 50ミリF1.4」の情報を登録する。

オリンパス PEN-Fカスタムメニュー:レンズ情報登録(撮影:吉森信哉)

 まず、レンズ名「OM ZUIKO 50mm F1.4」。焦点距離は「50.0mm」。そして、絞り値の設定を実際に使用する(設定する)値を想定して、1番から順に、F1.4、F2、F2.8、F4、F5.6、と変えて登録する。同様に、6番から8番には「OM ZUIKO 200mm F5」の絞り値情報を変えて登録する(F5、F5.6、F8、とする)。でもって、撮影時の使用レンズと設定絞りに応じて、登録しておいたレンズ情報を選択する。…いや、実際には”レンズ情報の選択後に、使用レンズを設定する”という流れかな? いずれにせよ、こうやって使用すれば、実際に使用した絞り値までEXIF情報で確認できる。まあ、これには”レンズ情報の選択を間違わない”という事が前提になるけど…。

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オリンパス PEN-F+ZUIKO 50mm F1.4(撮影:吉森信哉)
「PEN-F+ズイコー 50ミリF1.4」。100ミリ相当の大口径中望遠レンズとして使える組み合わせ。この50ミリ、明るい場所で見ると内部のクモリ具合がモロにわかり不安になる(苦笑)。

 標準レンズの「ズイコー 50ミリF1.4」は、かなり前に偶然見つけて買ったもの。値段はよく覚えてないけど、おそらく2〜3000円台くらい…だったか? そして、当時使用していたフォーサーズ機「オリンパス E-510」に装着して、ごくたま〜に気分転換的に使用していた。

 …でもって、その予想以上の描写性能の良さに感心! 1000万画素機の「E-510」と2000万画素機の「PEN-F」とでは、レンズ性能(描写)に対する評価は変わるかもしれないが、PEN-Fでの印象もE-510使用時と同様だった。開放F1.4だとアマい描写だが、1段絞ったF2から格段に締まった描写になる。…といった印象なのである。

なお、今回久しぶりに「ズイコー 50ミリF1.4」を明るい屋外に持ち出したところ、そのレンズ内部の”くもりっぷり”に驚愕!! いやいや、これは見た目だけで速攻アウトだろう! …ところが、その描写は予想に反してクリアだった。ん〜、レンズの世界は深いわ(笑)。

オリンパス PEN-F+ZUIKO 50mm F1.4作例(撮影:吉森信哉)
◆オリンパス PEN-F ズイコー 50ミリF1.4 絞り優先オート F2 1/500秒 +0.3補正 WB:オート ISO200 5184×3456ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)

オリンパス PEN-F+ZUIKO 50mm F1.4作例(撮影:吉森信哉)
◆オリンパス PEN-F ズイコー 50ミリF1.4 絞り優先オート F2 1/1600秒 WB:オート ISO200 5184×3456ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)

オリンパス PEN-F+ZUIKO 50mm F1.4作例(撮影:吉森信哉)
◆オリンパス PEN-F ズイコー 50ミリF1.4 絞り優先オート F2 1/1250秒 −0.7補正 WB:オート ISO200 5184×3456ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)

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オリンパス PEN-F+ZUIKO 200mm F5(撮影:吉森信哉)
「PEN-F+ズイコー 200ミリF5」。400ミリ相当の超望遠レンズとして使える組み合わせ。

 望遠レンズの「ズイコー 200ミリF5」も偶然見つけて買ったモノだが、その時期は割と最近である(たしか去年)。値段は5000円台だった。そういえば、このズイコー 200ミリF5や、ズイコー 135ミリF3.5あたりが、小型軽量なOMシステムを象徴する望遠レンズだったナァ…。

 マイクロフォーサーズ機の場合、標準50ミリは”100ミリ相当”の中望遠レンズに。そして、望遠200ミリは”400ミリ相当”の超望遠レンズの画角になる。ええ、さり気なく超望遠ワールドですヨ。このくらいの画角になると「ボディー内5軸手ぶれ補正機構」の効果は絶大。ええ、この機能ナシだと、手持ち撮影でファインダー(液晶モニターでもイイけど)画面は揺れまくり。そして、撮影画像は”大漁・手ブレ祭り”必至。お〜、怖い怖い。

あと、これは望遠や超望遠のレンズで顕著だけど、ボディが小型軽量なミラーレス一眼カメラだと、1/60秒〜1/250秒あたりの中速シャッター域で”メカシャッター作動時の振動ブレ”の影響(?)が出やすくなる。手ブレ補正機構自体がどんなに優秀でも、そんな振動ブレが発生したんじゃ意味ないからねぇ…。ということで、ボクがPEN-Fを使用する場合は、ドライブモードは通常のメカシャッターの「単写」ではなく、電子先幕シャッターを使用する「低振動撮影」モード(1/320秒以下の速度域で有効になる)に設定することが多い。そう、特に望遠・超望遠系のレンズを使用する際にはね。まあ、古いレンズで「低振動撮影」モードを使用すると、画質面でのデメリットもあるらしいのだが、今回の撮影では特に問題は生じなかった。

それにしても、この「ズイコー 200ミリF5」、50ミリF1.4と同様に良い写りだわー。しかも、開放のF5から十分使える!

なお、電子シャッターの「静音撮影」に設定すると、よりシャッター作動のブレを抑えることが可能。しかし、被写体や撮影条件による”動体歪み”や”露光ムラ”の危険性もあるので、使用に際してはより注意が必要になる。

…とまあ、シャッター方式の違いによって、いろいろビミョーな問題や心配事も出てくる。だけど、被写体や撮影条件に応じて選択できるのは、とてもありがたいよね。

オリンパス PEN-F+ZUIKO 200mm F5作例(撮影:吉森信哉)
新緑に囲まれる公園内の小さな池。400ミリ相当の超望遠画角で対岸の新緑を撮影すると…。

オリンパス PEN-F+ZUIKO 200mm F5作例(撮影:吉森信哉)
おおっ、これぞ超望遠の”引き寄せ効果”だっ!! 色合いや光の加減が美しい…。
◆オリンパス PEN-F ズイコー 200ミリF5 絞り優先オート F5 1/100秒 WB:オート ISO200 5184×3456ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)

オリンパス PEN-F+ZUIKO 200mm F5作例(撮影:吉森信哉)

◆オリンパス PEN-F ズイコー 200ミリF5 絞り優先オート F8 1/500秒 WB:オート ISO200 3456×5184ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)

オリンパス PEN-F+ZUIKO 200mm F5作例(撮影:吉森信哉)

◆オリンパス PEN-F ズイコー 200ミリF5 絞り優先オート F5 1/320秒 +0.3補正 WB:オート ISO200 5184×3456ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)

オリンパス PEN-F+ZUIKO 200mm F5作例(撮影:吉森信哉)
◆オリンパス PEN-F ズイコー 200ミリF5 絞り優先オート F5 1/100秒 WB:オート ISO800 3456×5184ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)