富士フイルム XF16-80mmF4 R OIS WR
スペック
[マウント] 富士フイルムXマウント [最大径×長さ] 約φ78.3×88.9mm [重さ] 約440g [レンズ構成] 12群16枚 [最短撮影距離] 0.35m [最大撮影倍率] 0.25倍 [絞り羽根枚数] 9枚 [フィルター径] φ72mm参考価格 103,950円 (税込)
解像もボケ味も中庸な印象
24〜120mm相当の開放F4標準ズームで、ワイドから中望遠まで幅広い画角をカバーできるのが魅力。これはテレ端開放で撮影したカット。ピントを合わせたヒマワリは、エッジ立つほどの解像とコントラストではないが安定していて、周辺部の描写も特に乱れを感じない。微ボケは可もなく不可もなくという印象で、うるさいボケではないが、特筆するような滑らかさもない。
F11まで絞っても周辺解像は開放とあまり変わらない
山中湖花の都公園のヒマワリ。富士山の頭は雲隠れ中だが、心の中では富士山が見えているものとして撮影 (笑)。ピント位置は手前のヒマワリで、F11まで絞ってパンフォーカスを狙ってみた。画面中央はピクセル等倍チェックでも近景から遠景までしっかり解像しているが、周辺部はF11でも少し甘さが残り、絞り開放とそれほど大きく変わらない。
花が大きく写ったこともあり周辺部ながら安定した解像に
山中湖花の都公園のヒャクニチソウ。横位置だと左右に人工物が多く入るので、縦位置にして空を入れつつ、手前の花をある程度の大きさに捉えられる撮影距離まで近づいてみた。もっと近づくこともできるが、せっかく奥のほうまで高密度で咲いている花を見せるため、あえてこのカメラポジションを選択。ピント位置が画面周辺部に当たるが、被写体が大きく写っていることもあり、ピクセル等倍でも安定した解像が得られた。
ワイド側の周辺部のボケや解像に不自然な乱れは感じない
こうした被写体はF8~11まで絞って撮影することが多いが、レンズの描写をチェックするため、あえて絞り開放で撮影してみた。ピントを合わせた画面中央部は、シャープネスがかかりやすい被写体ということもあり、期待以上にシャープな描写。周辺部はもっと解像やボケの乱れが気になるかと思ったが、不自然なボケの乱れはなく、解像やコントラストが高すぎないぶん、微ボケもうるさく感じない。
テレ側の描写も解像とボケが見事に両立
テレ端開放の描写もチェック。ピントを合わせたネコジャラシの毛はにじみがなく、キリッとした解像で、さらに細いクモの糸まで解像し切っている。後ボケにわずかに縁取りや輪線を感じる部分があるものの、おそらく反射面の湾曲も影響。ボケの輪郭に色づきもほとんど感じない。逆光気味の光線状況も味方しているが、解像とボケが見事に両立していて、自然な奥行き感が得られている。