中遠景の微ボケを比較
「XF16-55mmF2.8 R LM WR」「XF16-80mmF4 R OIS WR」「XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ」の3本に、愛用している「XC16-50mmF3.5-5.6 OIS」を加えた4本の中遠景での微ボケ描写を比較した。
XF16-55mmF2.8 R LM WR
■F2.8
■F4
■F5.6
■F8
開放から高い解像性能だが、そのぶん二線ボケ傾向
画面中央のピント面は絞り開放でもシャープな描写だが、周辺部は少し解像に乱れを感じる領域がある。F4まで絞り込むと急激に周辺解像が安定してきて、F5.6まで絞ると周辺までエッジ立ったキレキレの描写になる。ただ、そのぶんボケは硬めで、葉っぱや枯れ草などが二線ボケっぽくなりやすい。
XF16-80mmF4 R OIS WR
■F4
■F5.6
■F8
2~3段絞っても周辺解像に甘さが残る
絞っていくと被写界深度が深くなり、ピントが合って見える範囲が広くなるぶん、画面中央の解像感は多少向上してくる。ただ、絞り開放の周辺解像は少し甘めで、F5.6、F8に絞っても甘さが残り微ボケしているように見える。絞り開放で周辺が甘いのは仕方がないとしても、2~3段絞って撮影すれば、もう少し解像とコントラストが高くなってほしいところだ。
XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ
■F3.5
■F4
■F5.6
■F8
四隅を除けば開放から驚くほど安定した解像性能
ワイド端が15mmと焦点距離が短いこともあり、絞り開放のF3.5でも被写界深度が深めで、遠方の草までかなりシャープに再現されている。ごく周辺部に甘さは残るものの、短辺の隅くらいならピクセル等倍でもキレキレにシャープで、絞っていけば周辺解像はさらに向上してくる。
XC16-50mmF3.5-5.6 OIS (参考)
■F3.5
■F4
■F5.6
■F8
周辺微ボケに若干乱れる部分があるが、解像はかなり優秀
ボクが愛用している「XC16-50mmF3.5-5.6 OIS」(生産完了) も、参考までに比較撮影してみたが、絞り開放だと周辺の微ボケが少しうるさくなる領域があるものの、ピント面の周辺解像はかなり優秀で、F5.6以上に絞れば周辺解像も向上する。画角の広さとコントラストの高さは「XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ」のほうが上だが、パワーズームではないので、すぐにレンズ交換しても鏡筒が伸びっぱなしにならないのは快適だ。
※参考価格は記事執筆時点の量販店価格です。