機材レポート

トキナー SZ 33mm F1.2 MF 実写レビュー! 開放からの解像感と穏やかな前ボケが魅力

APS-Cフォーマットの大口径MF標準レンズ「トキナー SZ 33mm F1.2 MF」が発売された。滑らかな操作感にこだわり、写真から動画撮影まで楽しめる。富士フイルムXマウントを「X-H2S」と組み合わせ、その実力を検証した。

トキナー SZ 33mm F1.2 MF 実写レビュー
FUJIFILM X-H2S + Tokina SZ 33mm F1.2 MF

開放からパンフォーカスまで雰囲気のある撮影が楽しめる

トキナーからAPS-Cフォーマット専用の大口径MFレンズが受注生産で発売された。重厚感のある金属製鏡筒を採用し、金属製フードも安っぽさを感じない。「富士フイルム X-H2S」と組み合わせるとカッコイイので、思わずブツ撮りをしたくなった。

35mm判換算50mm相当、開放F1.2の明るいレンズなので、手持ちで被写界深度の浅い撮影を楽しむのもいいだろう。またF5.6以降に絞ると、より解像感が高くなるので、パンフォーカスでスナップするのも面白い。

開放から使える解像感と穏やかな前ボケが魅力

縦構図でスカイツリーを狙った。開放から十分使える解像感があり、手前の被写体は穏やかにぼけた。大口径レンズはピントの微調整が気になるが、フォーカスピーキングを使わなくてもしっかり撮影できた。

トキナー SZ 33mm F1.2 MF 実写レビュー
富士フイルム X-H2S トキナー SZ 33mm F1.2 MF 絞りF1.2 1/320 秒 ISO200 WB : オート

F11に絞り込んだ緻密な描写が印象的

ソラマチ30階から手持ちで俯瞰撮影。絞れば絞るほど解像感が高くなり、さらにシャープさも増していく印象だ。色にじみもなく、画面中央から周辺まで緻密な描写で、食事をしている人物まで確認できる。

トキナー SZ 33mm F1.2 MF 実写レビュー
富士フイルム X-H2S トキナー SZ 33mm F1.2 MF 絞りF11 1/30秒 ISO200 WB : オート

ハイエンドシネマレンズの雰囲気が漂う

一番テンションが上がったのは、ハイエンドシネマレンズ「VISTA」の雰囲気を味わえること。また、逆光時にはゴーストやフレアがオールドレンズを感じさせる写りをする。富士フイルムXシリーズのフィルムシミュレーションを使って、シネマの1コマのような撮影を楽しみたいレンズだ。

VISTAレンズの雰囲気が味わえる重厚感が◎

金属製鏡筒や金属製フードによる重厚感が、富士フイルムXシリーズに似合う。トキナーのハイエンドシネマレンズ「VISTA」の雰囲気をミラーレスカメラで味わえる。

トキナー SZ 33mm F1.2 MF 実写レビュー

スムーズに操作できるピント&絞りリング

ピントリングは滑らかに回転し、撮影する楽しさが味わえる。ピントリングと同サイズにデザインされた絞りリングはクリックレスで、動画撮影に適している。

トキナー SZ 33mm F1.2 MF 実写レビュー

Tokina SZ 33mm F1.2 MF

トキナー SZ 33mm F1.2 MF 実写レビュー

発売日 2022年6月17日 (受注生産)
参考価格 58,300円 (税込)

対応マウント ソニーE、富士フイルムX
レンズ構成 7群9枚
絞り羽根 11枚
最短撮影距離 0.5m
最大撮影倍率 1:13
フィルター径 φ62mm
最大径×長さ φ71×87.2mm (ソニーE)、φ71×87.5mm (富士フイルムX)
重さ 約605g

 

※参考価格は記事公開時点の量販店価格です。